キャンパスライフ!「やだやだやだ! 大学なんか盛りのついた野郎どもの巣窟じゃん! 通信でよくない⁉ 」
「アンタの勝手な偏見押し付けないでください」
「高専を卒業したら大学に通って教免を取ろうと思う」と随分前から聞かされていた悠仁と野薔薇は目の前で騒いでいる自分たちの担任の姿を見ながらやっぱりなと呆れた表情を浮かべた。言われている本人の恵は縋りついてくる大男を大して気にすることもなく、進学のための手続きを矢蛾と勧めている。こちらも今更大きな子供の癇癪が気になることもないようだ。
座学の成績も優秀な恵は推薦入試で合格し、進学も決まっている。
「おかしくない⁉ なんで保護者の僕が知らないのさ! 」
大学に通うとなると、今までと同じように一緒にいることが出来ないじゃん! と騒ぎ立てるが、そもそも多くの出張をこなしている五条とはそこまで多くの時間を共有していた覚えもない。一か月の三分の一程、高専の教師として授業ができれば良い方だった。
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