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    ru____mir

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    リリ監

    元カレシリーズ
    第1話

    元カレの誕生日にあれよあれよと言いくるめられてもう一度関係を持ってしまうシリーズ🤦\最低!/

    ⚠性別不詳監督生
    ⚠お相手は元カレ
    ⚠監督生が性に奔放
    ⚠モブ監要素(キスあり)
    ⚠監督生によるインタビューの後のお話

    ##twst
    ##元カレシリーズ

    昔の男「お主、あやつと最近“イイ感じ”らしいの」
     イイ感じか悪い感じかと聞かれれば、悪くない。むしろ結構イイ、と思う。
     というか、言ってしまえばキスしてしまったのだ。付き合ってはいないけれど、部屋に通うくらいには仲良くなって──青白い夜明けの光が差し込む彼の自室で、ただのコーラで2人揃ってハイになって、一緒に進めていたRPGをクリアした喜びのまま、ぶちゅっと。彼に恋をしているのかと聞かれると答えに迷うけれど、それはこれから考えればいい、はず。
     さて、この事実をどこまで伝えるのが正解だろう? 愛らしく首をひねって答えを待つ目の前の人は、少し前までお互いの体の隅から隅までを触り合いっこしていた──なんたって“元カレ”なので。

    「とっても仲良しですよ! ……へへへ」
     口に入れたいくらい可愛い、とかつて言わしめた眉尻を下げたスマイルを、目の前の人に差し出してみる。お願いだからこれ以上突っ込んでくれるな、というメッセージを存分に乗せたつもりだ。
    「ほう、“仲良く”しておるのか」
     目の前の男は、わざとらしく驚いたように目を丸くする。
     うわあ、久しぶりに見たら顔がとんでもなくかわいい! どうしよう、今すぐ目尻にキスしたくてウズウズする!
     ああダメだ、会話の時間が長引くほどに、過ぎし日のめくるめく夜に引きずられそうだ。楽しかったことも気持ちよかったことも、思いもよらないタイミングで溢れ出してしまう。心の中でよだれを垂らす狼を必死に抑えつけ、現実に向き合わなければ。
     ……いやいや、その“仲良く”じゃねーよ。
     彼とは友好的な関係を築いています余計な詮索はよしてください、の意味を込めた“仲良く”が、たぶん、いや確実に違う意味に捉えられている。わざとだ、この人は絶対にわざとカマをかける発言をしているんだから、全部話す必要は──
    「ううん、“最後まで”はしてないんです」
     ──ないはずなのに、なぜ!?
    「くふふ、相変わらず素直じゃの、愛い愛い」
     インタビュアーとインタビュイーとして適切に保っていたはずの距離が、いつの間にか詰められている。ご機嫌に細められた紅い瞳は三日月のように弧を描き、右手はこちらの唇の上でつるつると滑る。
    「あ、あの、でもちゅーはしちゃって……」
    「おうおうそうか、若さゆえの勢いというやつじゃな」
    「だけどやっぱり、先輩の方がうまかったです、いろいろ」
    「ふむ、なるほど」
     なぜ、どうして、話さなくてもいい余計な一言や二言が口から勝手にまろび出るのか。正直、思い当たる節はある。インタビューの後に手渡された飲み物、あれにおそらく入っていたんだ──過ぎし日のめくるめく夜に飲ませ合いっこをして遊んだ、あの魔法薬が。
    「ねえ、飲み物に何か入れました……?」
    「ありゃ、もうバレてしもうたか」
     やっぱりそうだ、飲むと本当のことしか言えなくなる、カップル御用達のお遊び魔法薬だ!
    「な、なんでこんなことするんですかぁ!」
     悪戯が露見しても、目の前の男は落ち着きを保ったまま、唇をふにふにとつつくのを止めない。
    「んー? お主が昔の男のことなんか忘れて、ピチピチの若い男と夜毎しけこんどるみたいじゃから……」
    「うぁ、ちょっと先輩、」
     別れたのは昔と言うほど何年も前ではないし、若いというほど彼と先輩の年齢は離れていないと思います──そう反論しようとしたときには、唇をいじっていない方の手が腰に回されていた。尾骶骨のあたりをすりすりと擦られるから、また過ぎし日のめくるめく夜を思い出して、体が勝手に目の前の男にしがみつく。
    「わし、寂しくなってしもうて……なあ、お主を口説いておるんじゃ、分かるじゃろう?」
     直接嗅いだ昔の男の香りが脳まで届いて、もうこの人のことしか考えられなくなってしまう。
     唇を執拗に触るのも、お尻の上を撫でまわすのも、全部ベッドの上での合図だったから。
    「はい、自分も寂しい、です……」
     あれ、こんなにもこの人のことで頭がいっぱいになっちゃうのに、なんで別れたんだっけ?
    「なら昔の男のもとへ戻ってこい。“最後まで”“仲良く”しよう、な?」
     いつの間にか、談話室に大勢いたはずの寮生や招待客たちの姿が見えなくなっていた。

     色々あってお友達に戻ってもらったはずだったけれど、そんなことはどうでもよくなってしまって。
     だって、今日は彼のお誕生日なんだから!
     大好きだった紅い瞳が弾むように揺らめくのを、上がった口角から八重歯が覗くのを、今日もう一度見たいと思ってしまった。
     なんてったって“元カレ”なので。撫でられた唇で中指にちゅうと吸い付けば、なるようになってしまうのだ。
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    ru____mir

    DONEアズ監

    元カレシリーズ
    第4話

    元カレの誕生日にあれよあれよと言いくるめられてもう一度関係を持ってしまうシリーズ🤦

    ⚠性別不詳監督生(一人称:僕)
    ⚠お相手は元カレ
    ⚠珊瑚の海がイタリア文化圏だと思ってる人が書いた、THEイタリア男な🐙ちゃんがいる
    言わない男『あいつら、別れたんじゃなかったっけ?』
    『でもほら、見ろよ。手なんか握りあっちゃってさ。ヨリ戻したんじゃねえの』
     獣人属の生徒たちのようによく聞こえるわけではないけれど、右から左から、喧騒の中で自分たちに向けられるヒソヒソ話はしっかりと耳に届く。聞こえる噂話と手首に巻き付く熱、両方のことで頭がいっぱいで、心臓が散り散りになってしまいそうだ。
     なのに、まるで僕の心臓がはじけ飛びそうなのが見えているかのようなタイミングで、今度は耳元に直接ヒソヒソ話が届く。
    「もしもし? 僕の声、聞こえてます?」
     握られたたままの僕の手首がゆっくりと、でも力強く引かれて、吐息が耳をかすめた。突然のことに驚いて振り向いてしまえば、思っていたよりもずっとそばにスカイブルーの色を見つけて飛びのきそうになる。でもやっぱり、手首の拘束がそれを許してはくれなくて、空色の瞳は目と鼻の先で僕を見つめ続けている。
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    ru____mir

    DONE絨毯webオンリー「自由気ままに空を飛ぶ」展示作品
    なんかダメな日の監督生が、絨毯と夜空を散歩するお話。
    ⚠CP無し
    ⚠性別無し監督生一人称視点(一人称「自分」)
    ⚠ゲームの監督生をベースにしていますが、よく喋るので解釈違いに要注意
    ⚠捏造設定過多
    ⚠何でも大丈夫な人向け
    夜来たりなば朝遠からじ 思えば、今日は何一つとしてうまくいかなかった。
     課題が終わらなくて夜更かししたせいで、今朝は寝坊した。グリムも自分も深い眠りに就いていたようで、5分おきに掛けていたはずのアラームをすべて聞き流してしまったらしい。
     大急ぎで1時間目の教室に滑り込んで一息つく間もなく、昨晩の夜更かしの原因となった課題を寮に置いてきたことに気付いた。トレイン先生にはこってり絞られて、今日の分の課題が2倍に増えてしまった。
     ようやく迎えた昼休み、生活費が底をつきそうなのでバゲット付きの日替わりスープ──言わずもがな食堂で提供されるメニューで最安値だ──をトレイに乗せてよたよたと歩いていると、誰かの脚につまずいて、スープをひっくり返してしまった。よりにもよって、名前も知らない上級生のステーキランチの真上に、コーンスープをぶっかけてしまったのだ。お詫びにステーキランチ代を渡して、その代わりに自分の分の昼ご飯は無し。グリムの昼ご飯のツナ缶を分けてもらおうとしたものの、ツナ缶はすでに彼のお腹の中だった。
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    DONEポン中軸柏真 #6 (#5の続きがまだ……)ラスト
    #6 サイケ・ブルードアを閉めて、助手席に座る男を見遣る。左ハンドルの車だと、こちらからは真島の表情が眼帯で隠れてしまうのがもどかしい。大人しく座って窓に凭れる男の肩上からシートベルトを引っ張り、きちんと装着させてやる。その動きのまま、真島の顔をじっと見つめた。

    頬は痩せこけて肌色は蒼白、健在な右目も酷い隈で落窪んで見える。目尻の皺が増えた。もうずっと何年もかけて見つめ続けてきた、愛おしい狂人が静かに眠っている。

    ドアをロックしてエンジンをかける。車がゆっくりと動き出すのに、んん、と真島が吐息を漏らした。

    「起きたか。気分はどうだ」
    「……どこ、いくん?」
    「どこに行きたい?」
    「…………」

    駐車場を出て、自然と導かれるように神室町への経路を辿っている。それきりまた黙ってしまった真島をちらと伺いながら、踏切に引っかかったタイミングで煙草に火をつけた。カンカンカン、と警報音が聞こえるのになぜか不安な気持ちになる。真島が嗤いながら飛び出して行ってしまうようなビジョンが浮かんだ。そんな杞憂を鼻で笑うかのように、真島は隣で静かに目を瞑ってぐったりとしている。始発電車が通過していくのを横目に真島の口元に吸いさしを宛てがうと、条件反射のように薄く口を開いてそれを受け取った。遮断機が上がる。冬の夜明けはまだ遠い。
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