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    かも🦆

    @mikamika__1111

    ビリグレ、フェイグレ中心。
    増えろ〜

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    かも🦆

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    ドロライ開催ありがとうございます〜‼️
    比較的あまいフェグです。

    #フェイグレ
    fagre

    カップケーキの隠し味「グレイ、リラックスして?」
    「は、はひ……っ」



    パシャパシャとフラッシュがたかれる度に強ばるグレイの様子を隣で見るフェイスは、可愛いな、と呑気なことを考えているのだった。
    事の発端は彼自身だというのに。












    「へぇ、カップケーキの宣伝?」
    「おー、何でも新作のショコラ味ってのがお前の好物だからって向こうから依頼があったらしいぜ〜」
    「アハ、俺のファンでもいるのかな?」
    「さぁな、明日にはメンターリーダー様に返事するように言われてるから考えてくれー」
    「はーい」


    ウエストの部屋でジュニアとディノがゲームをしている様子を横目で見ていると、隣で酒を飲んでいたキースが不意に仕事の話をしてきた。
    これまでも、持ち前の容姿から様々な広告の依頼をされてきた。
    特に、今回のようなスイーツ系のものが多い気がする。
    自分の中でマンネリ化してない?と思いつつ何とかしていい方向にもっていけないかと考えた。
    (カップケーキの宣伝、か…)
    ショコラ味と言っても、カップケーキという大元がある。そして、そのカップケーキでフェイスの頭に思い浮かんだのは、以前共にバンドを組んだイーストのルーキーだった。


    「ねぇ、提案があるんだけど」










    「と、言うわけだ。どうだグレイ?大好きなカップケーキの宣伝をしてみないか?」
    「む、無理です…!しかもフェ、フェイスくんと並ぶなんて……」
    「うーん、困ったなぁ…グレイが居ないなら彼もこの仕事を受けないと言っていたし…」
    「ひぇ……」
    「グレイなら大丈夫だヨ〜!はじめてだから緊張するだろうけど、DJが一緒なら安心するデショ?」
    「ビリーくん…」


    その話は、すぐにキースからジェイへと伝わっていった。
    内容は「カップケーキの宣伝の依頼がフェイスに来たが、グレイと一緒なら受けると言っている」というものだった。
    ついでに、明日までに決めてくれという文言付きだ。
    それを聞いたグレイは顔を真っ青にしながら、いつものネガティブモードへと突入してしまったのだ。
    (む、無理……)
    もとより、人前に出るのが苦手なタイプだ。
    自分に向けられる視線が、アカデミーの頃の記憶と重なってしまい、頭がふわふわとしてしまう。
    さらに、今回はフェイスという自分よりも数倍、数百倍も輝いた人物と共に宣伝をしろというのだ。比べられ、また落ち込むのだろうとグレイは心に闇を落とす。
    しかし、そんなグレイの心を晴らしてくれたのは、やはり友人の言葉だった。


    「グレイ」
    「うぅ……」
    「DJはああ見えてとっても優しいんだヨ?グレイも知ってるはず」
    「うん…それは知ってる……僕なんかにも優しくしてくれる…」
    「もう〜!ポジティブシンキングだヨ!それにさ、これは友情価格だから特別に教えちゃうケド」


    ___DJ、グレイがカップケーキ食べてる時の顔が1番幸せそうで好きだって言ってたヨ♡












    そして、グレイはその言葉を信じて依頼を承諾し、現在に至るわけだ。
    カップケーキのようなモコモコしたルームウェアのような衣装を身にまとった2人を、大勢の人が囲み、撮影している。
    その事実にグレイは失神しそうになりながら、何とか表情を持ち直すが、なかなか求められる表情を作れないでいた。


    「ちょっと休憩しよっか」
    「す、すみません……」


    そんなグレイを見たカメラマンは、このままの撮影は続行不可能と判断し、一時中断の声がかかった。
    みるみるうちに表情が暗くなっていくグレイは、いつもと様子が違うようだった。
    少し俯き加減の顔をフェイスはそっと覗き込むと、大きな瞳にたっぷりと水分を含んでいた。


    「グレイ?」
    「うぅ…ご、ごめんね?フェイスくん…やっぱ僕には…」
    「あー、俺は気にしてないよ。泣かないでグレイ?」

    そう言いながら、撮影用にいつもよりもくるくると巻かれた髪を撫でつけるようにフェイスは頭を優しく包み込んだ。
    びくっと驚いたように肩が跳ね上がったが、そんなのお構い無しに語り続ける。


    「グレイはさ、どういう時が幸せだな〜って感じる?」
    「え…?」
    「俺はそうだな…こうやってグレイと一緒に撮影できてるの、結構幸せだなって思うよ?」
    「あぅ…そ、そんなこと…」
    「あるよ、あとはやっぱりショコラを食べてる時とか。そんな時のこと思い出したら俺はリラックス出来るんだ。」
    「!」
    「グレイもカップケーキ食べてる時、幸せそうな顔してる。そんな時のこと思い出してみな?」
    「や、やってみる…!ありがとうフェイスくん…!」


    少しの休憩が終わると、再び2人はフラッシュの光に包まれる。
    監督から、持つだけじゃなくて食べちゃってもいいよという指示は、恐らく2人の会話を聞いてのことだろう。
    ぱくりと同時に口に含むと、ふわっと甘いショコラの味が2人を包み込むのだった。












    「このフェイスくん、可愛いのに色気がヤバくて無理!」
    「一緒に写ってるのってこの前一緒にバンド組んでた子だよね?前はあんまり顔見えなかったけどこの子も可愛い顔してる…!」


    「んふふ、好評みたいだヨDJ♡」
    「へぇ」
    「興味無さそう〜」
    「まぁね?」
    その広告が解禁されると、瞬く間に拡散されていった。
    フェイスの美貌はもちろん、いつも前髪で隠しているグレイの顔がいつもよりもハッキリ見えること、そしてそのほにゃっとした幸せそうな顔が話題を呼んでいたのだ。
    フェイスは一緒に撮影出来た喜びとともにらちょっとした後悔が押し寄せてきた。
    グレイのキレイな顔が世の中に知られてしまったな、と。
    まぁ、それでも諦めるつもりはないのだが。

    「ていうか、あの投稿はどういう意味〜?」
    「アハ、分かってるでしょ?」
    「僕ちん純粋だから分かりません♡」









    「with my sweet」

    その投稿は、フェイスと共に甘いカップケーキを口にするグレイの画像付きだったとか。
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