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    wakame__d

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    POIPOI 24

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    CPP1期

    CPP 第1話カラフルPOP★プリキュア
    第1話「宇宙からの届け物」

    「も〜!あの鬼上司、休み前にこんなに仕事持ってきて絶対許さない!」
    花の金曜日だというのに仕事が重なり暗くなってしまった帰り道を歩くなしな。
    「なにこれ」
    いつもの通りを歩いている最中、道の真ん中に薄汚れたピンク色のぬいぐるみ?を見つける
    「宇宙人のぬいぐるみ?小さい子の落とし物かな、こんなところに置いてあったら車に踏まれちゃうかも」
    夜も遅く今から交番に届けるのも悩ましく錠前は1度家に持ち帰り明日の朝交番に届けることにした
    「持って帰ってきたはいいけどこんな汚れた状態じゃ落とした子も落ち込んじゃうよね、よーっし!私があんたを綺麗にしてあげる!」
    〜〜〜〜〜〜
    「ちゃんとご主人様のところに帰れるといいね、おやすみ」

    〜〜〜〜〜〜
    〔朝〕

    (ぬいぐるみが浮いてる、ってか動いてる?!)
    「あっ!起きたポコ!おはようポコ!キミがポコを綺麗にしてエネルギーをくれたポコねありがとうポコ!!!」
    「ぬいぐるみが喋ってるーーー!!!」
    「ポコ?!ぬいぐるみじゃなくてポコだポコ!ポコは世界の平和を守るため宇宙の果てからやってきたポコリーヌ星人なんだポコ!キミもプリキュアになって一緒に世界を救って欲しいポコ!」
    「(疲れてるのかな幻聴まで聞こえてきた)キミじゃなくてなしな…ね?ごめんねワタシこの後やらないといけないことがあるのだから少し大人しくしててね、そこの棚にオモチャとかがあるから好きに遊んでて」
    (幻覚ならすぐ消えるはず、ひとまず知らんぷりしなくちゃ)

    「なしな!なにしてるポコか?プリキュアになるポコ!?」
    (うぅーーまだ聞こえる、もしかしてホントに生きてる?!)
    「…あのね、今は仕事で必要な発表の練習をしてるの、本番で緊張しないようにね」
    「キンチョー?」
    「恥ずかしいってこと」
    「はずかしい!なにがポコ?!」
    「たくさんの人の前でやることが、よ」
    「見られるのはキンチョーするポコか?
    !!まつポコ!」
    そう言って先程自由にさせていた折り紙とクレヨンを使ってなにかを作り出す始めるポコ

    「これがあればなしなはキンチョーしないポコ!!プリキュアにもなれるポコ!!」
    クレヨンで書いたであろう可愛らしい笑顔がついた黄色い折り紙を錠前に差し出す

    「……ふふっ、プリキュアにはならないけど、なにしてるのよポコ」
    小さな生き物の純粋な優しさに笑顔がこぼれ無意識にポコをそっと撫でる
    錠前が笑ったことが嬉しかったのかもっと喜んでもらおうと何かをまた探し出すポコ

    「なしな!なしな!これも持つポコ?かわいい黄色いぬいぐる「これはダメ!!!」」
    ポコが持ってきた人形を取り上げとっさに隠す
    あっけに取られ悲しそうな顔をするポコ
    「あ、ごめん、ポコに怒ったわけじゃないの、急に大きな声を出してごめんね、お腹空いてない?私なにか買ってくるから」
    罪悪感を隠すように早口でポコに話しかけ黄色いドレスを着た人形を棚に置き外に出る
    (私何やってるんだろ、普通によくわかんないのと話しちゃってるし、あの人形も……)

    [回想]
    『ママ!なしなもあの子みたいにわるいやつとたたかってみんなをまもるまほーしょうじょになりたい!!』
    『なしなちゃん!ママが何度も教えてるでしょ?女の子はおしとやかじゃないとだめなのよ!スカートを着てあんなに動き回るなんてはしたないわ!』
    『ママ……ごめんなさい。なしなこの人形とお家であそぶ』
    『ううん、わかってくれればいいのママはなしなちゃんのために言ってるんだからね。ほらこの黄色いお人形さんとっても可愛いでしょう?』


    一人娘として母の理想を押し付けられた日々、よく言えば大事に、言い換えれば過剰なほどに過保護に育てられた子供時代、ずっと家で人形遊びをしていたあの黄色いドレスの人形
    私にとってはあまり良いものではなく、ポコに触れられつい大きな声を出してしまった
    母から逃げる想いで上京までしたというのに未だに手放せずにいる

    「久しぶりに昔のこと思い出しちゃったな、プリキュアって世界の平和を守るってことは、昔テレビで見たあの魔法少女みたいなものってことよね、たしか少しでもあの話を出すとお母さんに怒られたっけ」
    幼少期を思い出し泣きたくなる悲しいような気持ちにもなりながら落ち着いてきた心を胸に玄関のドアを開ける
    「ただいまー……ポコ遅くなってごめんね飲めるかわからないけどジュース買ってきたよ?」
    家を出る際とはうってかわり静まるかえる部屋をドアを開ける
    「ポコ?」
    部屋の中にポコはおらず、窓は空いており、ポコが持ってきた黄色い紙だけが風に吹かれ床に落ちている

    (私が怒ったから?探さなきゃ!)
    ジュースを投げ置き黄色い紙を手に取り鍵もかけずに家を飛び出る
    「ポコっ、ポコー!!」
    なぜだかわからないがいつもは行くこともない人目のつかない公園……その場所が思い浮かびそこへ走り出す

    〜〜〜〜〜〜
    敵「お前ポコリーヌ星人だろ、プリキュアでもないくせにこんなことろまでのこのこ着いてきやがって」
    「ポコがついてこなければ他の地球人をおそうつもりだったポコ!許さないポコ!」
    敵「こんな状況でよく大口が叩けるな!」

    怪物の姿とその片手でギュッと握り潰されかけているポコの姿を見つける

    「ポコを離して!!」
    「なしな!逃げるポコ、こいつらはプリキュアの光の力じゃないとやっつけられないポコ!ポコは大丈夫ポコ!」

    2mをゆうに超えるであろう異形の姿に足が震える
    (なにあれ、怖い、でも泣いてるあの子を助けなきゃ)
    「ポコ!私どうすればいいの、どうすればプリキュアになれるの!」
    「なしな…っ!ポコと触れ合ったあの時からもうキミはいつだってプリキュアになれるんだポコ!自分の心が教えてくれるポコ!」

    (自分の心?私の心は…『女の子なんだから…』ううん、そんなの関係ない、ワタシはお母さんの子どもの前に︎︎ ︎︎ ︎︎" なしな "なんだから!)

    「ワタシはポコを助けたい!
    だから、お願い!」

    『あなたの(ワタシの)心アンロック!!』


    頭には錠前の髪飾り、あの人形を思い浮かばせるような黄色いふんわりとしたスカート、どこまでも高く飛んでいけそうな大きく華やかなリボン、そして顔にはどんな悪意からもワタシを守ってくれる、あの子が、ポコがくれた黄色い顔隠し
    「これが、ワタシ…?」
    信じられないような大きくあたたかな力が湧いてくる

    お母さんごめんね、ワタシはワタシのために戦うよ

    「ポコを離しなさい!!もう絶対許さないんだから!!!」

    【錠前オープン渚!キュア錠前誕生】


    〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

    「錠前〜〜パ〜ンチ!!」
    「ポコ!ちょっとー!こーゆーのって普通必殺技とか出るんじゃないの?!」
    「キャー!」
    「思ったよりワタシ、強くない、かも?!」

    「な、なしな?」
    「ポコ大丈夫ポコきっとこれからいっぱい強くなれる…はず!ポコ」
    「なしなが強くなれる鍵を見つけるんだポコ!探しとキーなんちゃってスペースジョークポコ!」

    戦いの最中だというのに素晴らしいヒラメキをしてしまった!と目を輝かせ言葉を続けるポコ。
    「なしな!世界を救えるのはキミしかいないポコ!……たぶん?」




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