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    akujikidesu

    @akujikidesu
    猗窩煉が好き。受が好きすぎて頭がおかしくなってる攻×つれないけど包容力がある男前受が癖。
    つまり猗窩煉最高ってことです✨

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    akujikidesu

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    猫の日に書いた小話。現パロ。
    何に生まれ変わっても煉杏さんへまっしぐらな座くん×猫が好きで、猫には優しい煉杏さん

    #猗窩煉

    猫の名は?「どうした?捨てられたのか?こっちにおいで…」


     仕事が終わり家に返る途中、煉獄はふらついている猫を見かけた。
     腹を空かせているのか。もしかしたら怪我をしているのかもしれない。

    「こんな寒空に…辛かっただろう…?家に来るといい」

     金色の目をした珍しい模様の猫は煉獄に擦り寄ると、ニャアと鳴いた。



    ーーーーーーーーーーーーーー

    「目が覚めたか?寝顔も美しいなぁ…杏寿郎♡」
    「……………………………っ!?」

     目覚めると。
     そこには、かつて自分を殺した鬼がいた……。

    「君は……上弦の参…?なぜここにっ!?」
    「俺を助けてくれただろう?」
    「あ、あの猫っ?まさか…そんなわけ…ど、どうなってるんだっ!?」

     確かに猫は助けた。
     だが目の前に居るのは上弦の参。
     いや、意味が解らない。


    「なぜか猫に生まれ変わってしまってな…」

    「最初は絶望したが、少しでも望みがあるならとずっと探していた…。長生きしてみるものだなぁやっと杏寿郎に会えた」


     相変わらずペラペラとお喋りな鬼…いや元鬼か。
     でも何故。

    「猫に生まれ変わったのに…なんで今、君は人の姿をしている?」
    「長生きしたと言っただろう?おかげで好きな時に、この姿になれる。腹が空くと強制的に猫に戻るがな…でも杏寿郎があんなに優しく笑いかけてくれるなんて嬉しいぞ!猫好きなんだな杏寿郎!無防備な寝顔も可愛くて美しくてたまらない!人の姿に戻ってもずっと舐め回してたんだっ!!あと、そろそろ俺の名前呼んでくれないか?つれない杏寿郎もたまらんがやはりお互い生まれ変わったし夫婦になるのだからっっ!!」


     どうりで…顔がベタベタすると思った。
     本当にペラペラとよく喋る。
     この変態猫もどきめ……!

    「君、人間食べたりしないだろうな?」
    「安心しろ!猫が食べる物か普通に人の食べる物で大丈夫だぞ」
    「そうか。なら……さっさと猫になれ。猫にならないのなら、すぐに出て行け!」
    「そんなっ杏寿郎っ…昨日はあんなに優しかったのに…っ」

     その優しさは全て猫に注いだものだ。
     元鬼の猫もどきにでは、ない。
     正直に言うと。
     猫の姿以外は要らない。

    「それは君が猫だったからだ。大人しく猫の姿になれば…名前も呼ぶし、一緒に寝るし、一緒に風呂にも入ってやろう」
    「……っっ!寝る…風呂…本当かっ?杏寿郎……っ!?」
    「うむ。約束しよう…男に二言は無い」
    「杏寿郎っ♡わかった!ちゃんと良い猫になるからっ!だから時々は人の姿に戻ることを許してくれないか…?」

     まあ、素直に猫の姿になると言っているし…それぐらいは。

    「いいだろう。時々な…時々」
    「やった!約束だぞっ………」

     そう言って猫もどきは一瞬で完璧に猫の姿になった。
     金色の瞳をした珍しい模様の猫。
     昨日の猫だ…。

    「うむ。やはり猫の君は良い!かわいらしい!」
    「ニャア…(ちょっと複雑…)」


     猫には惜しみなく愛を注ぐ男。
     煉獄杏寿郎。
     先程の冷たさは何処へやら。
    ご機嫌で猫を膝に乗せ優しく撫でている。


    「あ、そういえば…君、何て名前だったか?」
    「ニャッ…!ニャアッ!?(杏寿郎…お前…!うそだろうっ!?)」



     深夜、我慢できず人の姿となった猗窩座に嫁になると誓わされ。
     顔どころか身体中を舐め回される事になるなんて…煉獄はまだ…知らない………。







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    DONE猗窩煉/現パロ
    実家から出て2人で同棲してます。
    ライトな「価値基準が違うようだ!」が書きたくて書いたお話です。
    喧嘩したり家飛び出したりしてるけど内容は甘々。
    「君とは価値基準が違うようだ!!実家に帰らせてもらう!」

    近所中に響き渡る声と共に、騒々しく杏寿郎は出ていった。
    またか、と勢い良く閉められた玄関のドアをぼうっと見つめること10分。リビングの方から間の抜けた通知音が響く。重たい足取りで通知を確認すると、それはまさしくさっき出ていった杏寿郎からのメッセージだった。

    『今日は実家に泊まる』

    …律儀と言うか何と言うか。喧嘩して出ていったにも関わらず、ちゃんとこういう事は連絡をしてくるのだ、杏寿郎は。

    先程までどうしても譲れないことがあって口論していたのに、もう既にそのメッセージだけで許してしまいそうになる。

    駄目だ、と頭を振って我に返る。この流れもいつものことだった。実際、今までは俺の方から折れている。

    杏寿郎と一緒に住むようになったのは一昨年の12月。あれから1年と少し経っているが、住み始めた頃も今も、些細なことで言い合いになって杏寿郎が家を飛び出すという事がたまにある。

    その度に「価値基準が違う!」とか何とか言って出ていくものだから、正直なところ、デジャブの様なものを感じてかなり傷ついていた。

    だが毎回、言い争いの原因は 3534

    ほしいも

    DONE鬼の猗窩煉と急雷の少年
    ■鬼化if
    月のない静かな宵闇を、電光石火の剣技が走る。
     宵闇に溶ける漆黒の稲妻が駆け抜けていき、空を切り裂く雷鳴のような音が響く。耳の奥で騒がしくその余韻を残したまま、再び新月の暗闇が世界を包む。左の肩から脇腹へ抜けてその刃を受けた鬼殺の隊士は、自身の肌身が稲妻状にひび割れて崩れていく事に気が付く間も与えられずに倒れていく。静寂の中、夜風が草地を揺らす音と命を散らした塊が崩れ落ちる音が立つ。

    「ほら見ろ、上弦には呼吸を扱う鬼が居ると言うのは本当だったろう?」
    「あれは日輪刀か?人の打った刀が、血鬼術に堪えられるとは思えないが…何にせよ、素晴らしい剣技だ。良く鍛錬されている。」
     慰めるように肌を撫でる穏やかな風に乗って、異なる声音が二つ混ざり合うように届く。笑っているように、歌うように、軽やかで楽し気な話し声だ。地に伏せる肉塊から放たれる血と死肉の匂いは風下に流れ、風上から聞こえる二つの声に、汚れのついた刀を振って血飛沫を土へ還しながら、風下に一人立った鬼、獪岳が振り返る。間合い以上の距離を保ったままでありながら、気を抜くと足が竦んでしまうような威圧感を帯びる二つの影に目を凝らす。
    「どうだ 1553