Recent Search
    You can send more Emoji when you create an account.
    Sign Up, Sign In

    四 季

    @fourseasongs

    大神、FF6、FF9、ゼルダの伝説ブレスオブザワイルドが好きな人です。

    boothでブレワイに因んだ柄のブックカバー配布中:https://shiki-mochi.booth.pm/

    今のところほぼブレワイリンゼルしかない支部:https://www.pixiv.net/users/63517830

    ☆quiet follow Send AirSkeb request Yell with Emoji 🌼 🍀 🍄 🍰
    POIPOI 44

    四 季

    ☆quiet follow

    気楽に読めるようなよくありがちな媚薬の話(もちろんR18)のつもりで書き始めた話。ティアキンクリア後設定なので大人プルアやワープマーカーが登場します☺️
     今年中には書き上げたい……。

    #リンゼル
    zelink
    #ティアキン
    #ブレワイ
    brawley
    #ゼルダ姫
    princessZelda

    媚薬の話「あ〜、極楽、極楽」
     熱い湯に肩まで浸かるなりそう言った後、「いや、今時の若い娘はこんな言い方しないか……」と自分に突っ込んだのは、シーカー族の研究者・プルアだった。二十代の女性という見た目に反し、どこか老成したプルアの様子を、ゼルダは微笑んで見つめた。
     アンチエイジングの効果で、プルアは見た目こそ二十代の女性の姿をしているが、実年齢は百歳をゆうに超えている。その実年齢は、ゼルダやプルアの妹のインパを除いては誰も知らず、ひみつの多いシーカー族の中においてすら最重要機密となっていた。
     研究は楽しいが、肩凝りがひどいと嘆いていたプルアの、言葉通り「極楽」そうな表情を見て、一緒にお湯に浸かったゼルダも、嬉しそうに微笑んだ。

     ここはヘブラ地方の秘湯。古くから王族も訪れていた、由緒ある秘湯である。
     肩凝りに腰痛といった、研究者の抱える職業病に常に嘆いていたプルアだが、交通網の不便さに加え、生来の出不精気味な性格から、へブラの秘湯を訪れるのは生まれてこのかた百二十年、これが初めてのことだった。
     プルアがゼルダとともにこの秘湯を訪れているのにはいくつか理由があるが、最大の理由は「ゼルダがプルアをここに行かせてあげたいと願ったから」であり、「それを叶えられるだけの技術が揃っていた」ためである。
     技術が揃っていたといっても、ハイラルの交通網は、依然として大厄災が起きる前よりも衰退したままだ。プルアのかつての同僚だったシーカー族の研究者・ロベリーが複数のワープマーカーを作成し、しかもそれを単身へブラの地まで赴いて設置することのできるリンクがいてくれたおかげで、プルアはヘブラの秘湯という、寒冷地で暮らし、全身を羽毛で覆われたリト族ですら辿り着くことが困難な場所へ行くことができるようになったというわけである。
    「長生きと、アンチエイジングはするものよね〜」
     温泉の水滴を弾く、二十代の艶々とした自分の肌を改めて見つめて、プルアは満足げにそう言った。
     大厄災から百年の時が経過する頃、進行する身体の、そして知能と記憶の老化に愕然としたプルアは、アンチエイジングの実験を成功させた。アンチエイジングは、あくまでも老化した肉体年齢を戻すものであり、個体の生命の時を巻き戻し、寿命を延ばすものではない。それでも、勇者の目覚めと姫の帰還を待ち、そして、帰還した姫の時が往時のまま停まり、ようやくまた時を刻み始めようとしているのを見た時、プルアは決意した。「例え残された寿命がどれだけわずかだとしても、残された時間は、ゼルダ姫と同じ時間を生きたい」と。そのため、幼女の頃まで巻き戻した肉体年齢を進め、今度はちょうど百年前、姫と同じ時間を刻んでいた頃の──二十代前半まで戻したのだった。
    「プルアが嬉しそうで何よりです」
     にこにこと嬉しそうに微笑みながら、ゼルダが言う。みずみずしい白い肌を薄紅色に染め、タオルで髪をまとめあげて白いうなじをのぞかせているその姿は、初々しさと清らかさと艶っぽさが程よい塩梅に同居していた。プルアはしげしげと、肩まで湯に浸かり、気持ちよさそうに目を閉じているゼルダを見つめた。
     はりのある白い胸も、その頂の桃色の実も、美しい曲線を描く腰も形の良いお尻も、健康的な肉づきの良い太腿も、健康的な十代の少女そのものだった。
    「そういえば、ゼルダ様は身体の調子、どう? どこか不調はない?」
     ゼルダが永い時の旅を終えてから、まだそれほど経っていない。気を張り詰めているので本人に自覚はないのかもしれないが、もしかしたら不調があるかもしれない。
     プルアの心配をよそに、ゼルダは力強く微笑んだ。
    「百年前、そして創世の時代と、私は色々な時代のハイラルを見てきました。その違いに、戸惑うことはまだ、多くあります。
     でも、身体は至って健康です。
     むしろ、ハイラル復興に向けて協力してくださる多くの方と過ごしていると、力がみなぎってくるんですよ」
     肉体面だけでなく、精神的にも元気そうなゼルダの様子に、プルアは安堵のため息をついた。
    「それは何より。
     でも、ゼルダ様、とりあえず神話の時代のことも、ハイラルのこの先のことも置いといて、今日はゆっくり休もうよ。
     リンクがこの秘湯の近くにワープマーカーを設置してくれたのも、私というより、どちらかといえばゼルダ様を心配してのことだよ」
     プルアの言葉に、ゼルダは俯いた。
     ──リンクが魔王を討ち果たし、ゼルダが永い、永い時の旅を終えてから一月ほど経つ。
     創世の時からハイラルの行く末を憂い、魂となって空島に残っていたラウル、彼を待ち続けたソニアがようやく旅立ち、ゼルダたちはミネルの魂と別れを済ませた。その間、リンクは前と変わらず、ずっとゼルダの傍に控えてくれていたが、ゼルダがリンクと二人きりで話したのは、黒龍へと変じた魔王との戦いを終えた直後のひとときだけだ。ミネルの魂との別れを終えたゼルダの身体に何の変調もないと分かると、リンクはゼルダに休暇をすすめた。この湯治も休暇の一環で、ゼルダが断れないようお供にプルアをつけ、きっちりワープマーカーも設置済みにしてくれていたのだ。
     それでも、ラウルやソニア、ミネルのことを思えば、彼らの末裔として、ハイラルを託された身としてじっとしていられない。考え込むゼルダに、プルアは「全く、真面目なんだから」とため息をついた。
     プルアが徳利とお猪口の載ったお盆に、何やら小さな瓶を載せてゼルダの方へ押して寄越した。小さなお盆はお湯の水面を滑って動き、ゼルダの前で停まる。
    「これは一体何ですか?
     以前リンクから頂いたマモノエキスに、どことなく似ているような気もしますが……」
     小瓶を摘み上げて尋ねるゼルダに、プルアはニヤリと何かを企んでいるような笑みを見せた。
    「それは、媚薬よ」
    「び、媚薬?」
     思わず声が裏返ったゼルダを横目で見つめながら、プルアはお盆の上からお猪口を取り上げ、乾杯するように持ち上げた。
    「そうそう。ゼルダ様は健康みたいだし、ハイラル復興の一番の早道は、ゼルダ様がたくさん子どもを作ることだからね。まずは子作りしてもらわないと」
    「こっ、子作りって……」
     思わず真っ赤になったゼルダに、プルアは呵呵大笑した。
    「──なーんてね。女神の血にまつわる宿命の関係上、ハイラルの血を残すことは大切だけど、ゼルダ様が、血筋だけ良い男と子どもとの間に子どもを作る必要はないんだよ。
     でも、百年前のあの頃は、お役目のことばかりで、友達と遊ぶだとか、恋をしてみるだとか、ゼルダ様は楽しいこと、できなかったじゃない?」
     プルアは遠い目をしながらそう言って、お猪口に注がれていた酒を飲み干した。
    「今もゼルダ様が、色々なことに悩んでいるのはみんな知ってるよ。建物の修繕、交通網の発達、知識や技術の伝承……。それから、自分に流れる血を残すこと──後継ぎのこともね。
     子どもを残すことは大切だよ。とくに、ハイラルの王族は、ハイラルという国の成り立ち上、特別な意味を持つから……。でもね、それと同じくらい、子どもの父親となる人と愛し合って、その人と身体だけでなく心も結ばれるってことが大切なんだと、私は思うよ」
     私は結婚していなければ、子どももいないけどさ、と言って、プルアはあっけらかんと笑った。
    「ゼルダ様にはもう、望む人がいるでしょ? 心が望む人。それなら、子どもはその人との間に設けたほうがきっといいよ。
     でも、身体を重ねるってことは、子どもを授かるということでもあるけど、どうせならゼルダ様に気持ちよくなって欲しいし、義務としてじゃなくて、『それ』が幸せな行為だってことも知って欲しいから、その薬を渡すの」
     プルアの言葉に、ゼルダはまじまじと薬の入った小瓶を見つめた。
    「リンクは健康だから何の問題もないけど、ゼルダ様との体力差は明らかだし、食欲に振っているから本人無自覚だし周りも分かっていないと思うけど、多分ソッチの力も強いと思うのよね。
     だからその薬は、ゼルダ様の負担を減らすための薬」
     ゼルダ様の負担を減らそうとすると、どうしても成分が避妊効果のある媚薬になっちゃうのよね、とプルアは言う。遠回しにリンクの体力と精力の強さを指摘されたようで、ゼルダは赤面した。
    「二人とも、想いは通じ合ってるんだし、健康面にも問題ない若い男女なんだから、むしろそういう流れになるのが自然でしょ。リンクはゼルダ様の体調と、ゼルダ様が後継者に対して抱える悩みを心配して手を出さないんだろうし……。
     まあ、ゼルダ様のために二度もハイラルを救った勇者へのご褒美として、気軽にソレを飲んで、貞操をくれてあげたら?」
     婚姻のことや後継のことについて悩み過ぎるのはよくないにしても、貞操はたとえ亡国の姫でなくても──市井の娘でさえ──そんな気軽においそれと誰かにくれて良いものではないとゼルダは思ったが、プルアの心配は理解したので、小瓶をそっと握り締めて頷いた。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    ❤❤❤💖💖💖💖💖💖💖💖💖💖💖💞💞💞💞💞💞💞💞💞💞💖💖💘💘💘🙏☺💖💯👍💖💖💖💖💖💯👍👍💖💖💖💖💖💖💖💖💖💖👍👍👍👍👍💯💯
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    四 季

    DONEリンクが姫様に自分の家を譲ったことに対する自分なりの考えを二次創作にしようという試み。(改題前:『ホームカミング』)
    帰郷「本当に、良いのですか?」
     ゼルダの問いかけに、リンクははっきり頷き、「はい」と言葉少なに肯定の意を示した。
     リンクのその、言葉少ないながらもゼルダの拒絶を認めない、よく言えば毅然とした、悪く言えば頑ななその態度が、百年と少し前の、まだゼルダの騎士だった頃の彼の姿を思い起こさせるので、ゼルダは小さくため息を吐いた。

     ハイラルを救った姫巫女と勇者である二人がそうして真面目な表情で顔を突き合わせているのは、往時の面影もないほど崩れ、朽ち果ててしまったハイラルの城でも、王家ゆかりの地でもなく、ハイラルの東の果てのハイリア人の村・ハテノ村にある、ごくありふれた民家の中だった。
     家の裏手にあるエボニ山の頂で、いつからか育った桜の樹の花の蕾がほころび始め、吹き下ろす風に混じる匂いや、ラネール山を白く染め上げる万年雪の積もり具合から春の兆しを感じたハテノ村の人びとが、芽吹の季節に向けて農作業を始める、ちょうどそんな頃のことだった。ゼルダの知らないうちに旅支度を整えたリンクが、突然、ゼルダにハテノ村の家を譲り、しばらく旅に出かける──そう告げたのは。
    12481

    related works

    recommended works

    星芒ノ海

    MEMOもしも百年前古代のVR オンラインゲームを発掘されたら古代遺物からVRオンラインゲームを発掘された。ハイラル大地を周遊し、七賢者の石を収集すると女神の力が得られるというゲームらしいだ。もしかすると力が目覚めるヒントが隠されるかもしれないと思ってゼルダはゲームをやり始める。

    キャラクターの外見、年齢、性別などすべて調整可能なので、リアルの姫の身分を捨てて自由にハイラル大地を冒険する。様々の依頼を受けながら立派な冒険者に成長していくゲームにハマってる。毎晩夜中までゲームをプレイしてる。

    ある日に、モルドラジークを倒す依頼を受けて、一番苦戦してたやっとモルドラジークが地面に倒れるところにどこから知らず少年は急に現れモルドラジークを討伐遂げた。せっかくのポイントは奪われてゼルダはムカついた。

    「ポイントを返してください」
    「悪い。この魔物を倒したのは俺だったので」
    「ずるいわ!私は先に倒さなければ貴方がそんな簡単に任務を成し遂げたわけじゃないの」
    「はあ?!俺はいなければ君はもう始まりの台地へ戻された(Game Over)よ。感謝してくれ!」
    このようなケンカになった。少年に置き走られてしまうゼルダは大激怒しそのポイントを必ず奪い返すと誓う 1911