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    kamaitati88

    @kamaitati88

    彼方小(かなた ちい
    官ナギオンリー

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    kamaitati88

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    アラヒ゛アン
    王子官と盗賊ナの話(途中)
    タイトルは決めてないのでてきとう

    王子であるカーンタロウは城を抜け出して街に出るのが好きだった。
    堅苦しい城から出て賑やかな城下町を見るのは楽しいし、いずれは野望を叶える為に国を出たいと思っている。

    その日も城を抜け出して街を散策していた。
    何故だかわからないが、いつもだったら通り過ぎるような路地裏が今日は気になってしまい、覗いてみた。
    そこには浮浪者や闇商人と思しき者がちらほらと見える。
    ここは入ってはマズい、と感じたが、ただ一人、目について離れない者がいた。

    赤茶色のクーフィーヤを頭に纏いイガールの代わりに赤い宝石が付いた金の装飾品を上から巻いている男性
    近寄ってみると貴金属や宝石を置いている商人のようだった
    その中にいくつか、見覚えのあるものがあった
    「…あの、そちらをどこで?」
    「買うのか」

    目線を上にあげ睨むように見られてドキッとした
    すらっとシャープな鼻と顎、切れ長の赤にも見える黒目
    よく見ると服は少し透けていて…

    「あ、いえ、何処かで見たような気がしまして、コレはどちらで?」
    「…チッ、買う気がないなら何処か行け」
    客とみなされず手でシッシッと追い払われる
    不躾に言ってしまったか、と思い訂正しようとすると「おい!早くここから離れろ!また王子が抜け出したらしいぞ!城の奴がウロウロしてる!」
    闇商人らしき装いをした男が路地裏に向かって叫び走っていった
    「ハァ…、おいもう見せじまいだ。どけ」
    「お、俺も連れてってください!!!!」
    「耳!!!!誰が連れてくか!!どけ!!」
    「嫌です!!!ついてきます!!!」

    城の者に見つかったら王宮に戻されるし、何故かわからないがこの男と離れがたい
    「だああ!!離れろ!!死ね!!」
    「絶対離れません!!!」
    「なんなんだ貴様は!!」
    「あ!!!王子!!!こんな場所に!!!」
    「は?」「あ」
    「王子がいたぞーー!!!」
    「逃げましょう!!!」
    「あ?おい手を掴むな!!」
    逃げなければと咄嗟に男の手を掴んで走り出したはいいが何処に逃げれば、この辺で逃げるような場所はほとんど知られている
    「あの!!!何処に向かえば!!!」
    「は?!考えなしか!!!馬鹿か貴様は!!」
    「とりあえず逃げる事しか!!考えておりませんでした!!」
    「だああ!!うるさい!!声がでかい!!隠れる気あるのか?!」
    「すいません!!!!」
    「よし、わかった、二手に別れよう、お前はあっちの道に走れ、俺はあっちに行く」
    「わかりました!!では!せーの!!」
    別れた道の先には城から来た追手が待ち受けており騙されたとすぐわかった
    しぶしぶ王宮に戻ったが、あの男が忘れられず次もあの場所へ行こうと決めた


    ──────────────────

    「また会えましたね!!!」
    「貴様また抜け出したのか…」
    こんな光も入らない路地裏に太陽のような笑顔で話しかけてきたこの男は王子…らしい
    あの後も何度か会いに来やがって、全て場所を変えているのに今日で3回目だ
    こいつがいたら商売にならない、今日もまた店を閉めざるを得ない
    どう振り切ろうかと歩きながら、どうしてあんな不自由の無い王宮から出ようとするのか聞いてみた
    「俺は王になんてなりたくないですし…外の世界を見てまわりたいんです」
    「外?」
    「はい、大盗賊のナギリをご存知ですか?」
    突然自分の名前を言われてビクッとしてしまった
    「し、知らん」
    「そうですか!!大盗賊ナギリはその名の通り大盗賊でありまして!!どんな物でも盗んでいくのであります!!」
    「ほ、ほう」
    王子にまで知られているのかとニヤついてしまいそうになるのを手で押さた
    「俺はそのナギリをこの!!ランプに封印したいのであります!!!」
    ????ランプ????
    「このランプは幼少の頃に手に入れまして!!邪悪な心を持つ者を封印し、改心するまで出さないようになっているのであります!!」
    〜〜ッ!ふざけるな!!そんなもんに入れられてたまるか!!!

    「あ!そういえばいつも聞くのを忘れてしまって!!お名前はなんと?」
    「な、ナギミンです」
    「チャーミングなお名前で!!!俺はカーンタロウであります!!気軽にカンタロウとお呼び下さい!!」
    やばい王子に付きまとわれるだけでも嫌なのにまさかランプに封印しようと俺を追っていたとはバレたら…
    「あの、いつも色々と売っておりますが…それはどちらで?」
    盗品とバレたら封印される!!
    「もしかして…」
    ドッドッドッド
    「ナギミンさんは踊り子をされているのでは?!」
    「は?」
    「その…透けたお召し物や…綺麗な宝石…いつも売られている物もお客さんからの貢物では?」

    よくわからんがなんか勘違いしている!!
    このまま騙せるのでは?
    「…そ、そうだ」
    「やっぱり!!俺も見てみたいであります!」
    「あ?」
    「ナギミンさんの踊りを!!」
    踊れるわけないだろ!!盗賊だぞ!!
    「こ、今度な…」
    「やったー!絶対ですよ!!」
    とりあえずここから逃げたい!
    そして2度と会いたくない!
    「悪いが急用があるから今日はこれで…」
    「なんと!!俺もついてきます!」
    「なんでだ!!!来ようとするな!死ね!」
    「それでどちらに?」
    話を聞け!クソが!!どうやって撒けば…
    「おい、あれは何だ?」
    「どれでありますか?」
    馬鹿が視線を外した隙に今日もなんとか振り切った。盗賊を舐めるなよ?
    しかしこれからどうすれば…考えたくない
    早くこの国を出なくては

    ──────────────────

    「ナギミンさん!星の綺麗な良い夜でありますね!」
    「…」
    なんでこうもこいつは俺のいる場所に現れるんだ…
    しかも今日は俺の大切な丸を見に行く日なのに…
    俺は踊り子のジョン、丸に不自由のない暮らしをさせたくて盗品を売り、踊りを見に行き貢ぎ物を渡している
    丸はあまり一般人がいる場所では踊らない
    今日は数少ない日なのだ邪魔されてたまるか
    「悪いが今日は「もしやナギミンさんお仕事の日でありますか?!」
    「仕事…?あーそうだ仕事仕事」
    「やはり!!今日は城下町に踊り子が来る日と聞いたので!!もしかしてと思ったのであります!!」
    …?
    「ナギミンさんの踊り楽しみでありますな!」
    やばい、なんかやばい、踊る事になっている
    「や、ちが「では行きましょう!!!」
    なんでこうなるんだクソがーーー!!
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