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    GOMI7188

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    GOMI7188

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    #Sonnyban
    sonnyban
    #SonnyBrisko
    #AlbanKnox
    #SS

    snbn➆ Alban side*


    サニーは最初から僕ではなく、後ろに立つジェイを話しかけていたらしい。


    「───ちょっと、ジェイ!? なんのつもり?」


    言い逃れの余地はないというのに、ずっと余裕の笑みを絶やさないジェイに向かって荒々しく声を張り上げ、僕はジェイを睨みつける。



    何をした?

    ───命に関わることかも知れない。


    何故そんなことを?

    ───僕の変化に気づいて、腹いせに?



    いずれにしても、僕のせいじゃないか。

    ...でなきゃ、こんなことにはなってはいない。こんな終わり方は嫌なのに、得体も知れない事に対してどう責任を取ったらいいか分からず、何も答えないジェイに背を向けてサニーの前へ駆け寄る。


    とても面積の広いバルコニーのため、普段アイクが使用しているらしい読書スペースにあるガーデンチェアに、おぼつかない足取りのサニーを誘導して座らせる。

    普段ならば彼に触れることだって緊張で卒倒しまうだろうけど、今は一大事だ。考えるより先に身体が動く。


    「僕...っ、あの、本当にごめんなさい...っ」

    ガーデン テーブルに肘をついて頭を抱えている彼に跪いて、顔色を覗う。


    「...ハッ。何をそんなに必死になってるんだよ? そんな野郎に謝る必要なんてないさ」

    今まで沈黙を貫いていたジェイが、苛立たし気に言い放つ。


    「どういうこと...?」

    「アルバーンが盗みを辞めた理由はこいつだろ? さっきずっと俺をしつこく監視してた野郎たちにヘマして監禁でもされてんのかと思ってたが...なんだよ、そいつに向ける目は」

    「は...?」


    一方的な憶測に困惑するばかりで、いつも以上にジェイが何を言いたいのかが見えてこない。


    「そいつがお前をそそのかしたから、最近お前はそいつの周りをうろついて身動きが取れなかったんだろ?」

    少しずつ自分たちに歩み寄ってくるジェイに恐怖を感じ、立ち上がってサニーの前に立つ。


    「そいつ、金持ってそうだもんなぁ? おまけに警察官ときた。 ちょうどいい。今ここで犯されそうになりましたって部屋の中にいる奴らに言いふらしてやるよ。そいつには発熱作用を起こす薬を飲ませたからさ。へへ...っ」


    「───...っっ!」


    恐ろしい言葉の羅列に声が出せず、身動きすら出来なくなって、ジェイに腕を掴まれそうになった刹那───

    アルバーンの身体は宙に浮いていて、地に足がつかず、ブラン、と脚が大きく揺れた。


    「さっきから、   ───うるせぇんだよ、お前は」

    ちょうど耳元近くから、誰もが震え上がるような恐ろしい声音が聞こえ、もちろんジェイの顔は一瞬にして恐怖に震えあがっていた。


    「な...っ」


    「ぶ、ぶりすこ......っ、にゃ...っっ!?」


    いきなり背後から首根っこを掴まれて宙に浮いた身体がようやく地面についた...と思ったが、掴んできた張本人であるサニーに向き直った直後、今度は勢いよく逞しい肩に担がれる格好になった。

    太股あたりを大きな手で鷲掴みにされているため、こうなると身動きが取れず、手足をバタつかせて抵抗の意志を伝える事しかできなくなった。


    「ちょ...っ、ぇっ、ブリスコーさん......!?」


    「てめぇ...! アルバーンを離せよ...!!」


    ───すると、勢いよくカーテン越しの窓が開け放たれ、目の前の状況に誰もが驚愕し、どよめきの嵐となる。


    「っえ、ちょ...、サニー!? と、担がれちゃってるのは、...アルバーンッ!?」


    サニーに担がれて、皆にお尻を向けてしまっている状態のため、正面の様子は覗えないが、おそらく浮奇が、開口一番に声を上げた。


    「アルバーンの一番はお前じゃなくて俺なんだよ。いい加減、離せ───...ッ!」



    ......ゴキッ


    少しだけ、担がれている身体が揺れて、それと同時に凄まじい音が聞こえてきた。周りも、シン...と静まり返ってしまっているようだった。


    「ぐぁ......ッッ」

    「...誰が誰のものだって?  全然笑えねぇよ」


    ───再び身体が揺れだした。

    サニーがゆっくりと歩き始めたようで、先ほどまで見えなかった光景に唖然としてしまったが、そこには地ベタにジェイが腕を抑えながら突っ伏していて、先ほどまでのサニーとジェイの立場が分かりやすく逆転していた。


    「お、おいおい!? 何やってんだサニー! ...というかどこに行くんだアルバーン抱えて...!?」


    股下の長い脚でスタスタと歩くものだから、いくら速足でなくともすぐに広いリビングダイニングを通過して玄関まで辿り着い、ファルガ―や浮奇、他の参加メンバー達が焦りながら追いついて状況を把握しようと試みる。


    「...何も。ただ飲みすぎたし夜も遅いから家に帰るだけだよ。」

    「いや、いやいやいや! アルバーンは!?肩に担いじゃってるアルバーンは!?」


    この中でサニーと一番交流があるであろうルカが先陣を切って手を差し伸べようとするが、奪わせまいと玄関ドアを開けて外に向かってしまう。


    「フ、ファルガ―!浮奇!...僕は大丈夫だから、ジェイを...!ジェ...ッ、ぎゃ...あっ!?」


    長いことサニーの肩の上で手足をジタバタさせていたため、しっかりとアルバーンのお腹に肩がくるよう低位置に戻され、ぎゅっと太腿を掴み直された。


    会話すらまともに交わしてはないけれど、何度も何度も彼を陰ながら眺めていたし、最近はわざと町ですれ違ってみたり、休憩で利用しているらしい公園の近くにあるマーケットをうろついて偶然を装ってみたりもした。

    最初こそ、ただの一目惚れに過ぎなかったけれど、今はもう違う。不器用だけど優しくて、思いやりのある人だと、僕は知っている。

    彼になら、悪い事なんてされはしない。


    今はとんでもない事態になってはいるけれど、どうにか冷静に、解放されるまでは大人しくしていようと、彼の逞しい背中に身を委ねた。



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    あかぎ(利便事屋のすがた)

    DONEポイピクの文字投稿テストがてらに以前ここに上げた初詣絵にまつわるSSを書いてみました。今回はメイちゃんの個別√ですが、他の3人の√も順次書いていくので首を長くしてお待ち下さい。
    そういえばこういうSSを書くのはかなり久々ですが、ちょっとでも初詣デート気分を味わって頂ければ幸いです。
    「これがこっちの世界で言う所の初詣‥。騒がしいけど皆、新たな気持ちで満ち溢れているな‥」
     普段は静寂に包まれている神社も今日は一年最初の大イベント‥初詣という事もあり、この1年の祈願のついでに神様に新年の挨拶をしに来た幾多の参拝客とその人達の財布をどうにかして緩めようと画策する屋台の喧騒で賑わっている。
     そして隣には緑がかった長髪とビスクドールばりに凛々しく整った顔つきの女性‥メイがこの喧騒に驚きながらも興味深そうに周囲を見回している。
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     そうこうしている内に二人は本来の目的でもあるお参りもつつがなく終え、まったりと屋台巡りを楽しんでいた。食べ物系、遊び系、買 1223

    たまの

    SPOILERなんかエロいことをしないと出られない部屋胸ぐらを掴まれ、押し倒された。
     ……ええと、二十センチ以上も身長の低い、女の子から。
     強引に唇を重ねてくる。勢いまかせなので、思い切り前歯がぶつかり合う。色気もへったくれもない。ちょっと待った、という言葉は口にする前に封じられた。
     ……正直に言います、本気の抵抗はしませんでした。
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    「――ちょっと待っ……ちぃストップ!」

     両肩を押さえて制止する。完全に覆いかぶさる状態だった彼女を、下から支えるような体勢。なんだろな、この状況、どう考えてもオイシイんだけどさ。
     腕一本ぶんの距離で引き剥がされた彼女は、まともにこちらを見ることもできない。耳、真っ赤だぞ。

    「そんながむしゃらにならなくても……」
    「でもっ、だって、こうしないと出られないって、この部屋……」
    「たしかに 1223

    loca_insane

    MOURNING🇯🇵オフでの🟡🟠妄想。当時の🟡のポスト見ないとわかりにくいです。
    🐹式の並びだといつも🟡🟠が離れちゃう悲しみと、🟡のぱへ°の並べ方から見えた💞からできたもの。らくがきみたいなものなので誤字脱字あったらすみません
    きみのとなり(僕もサニーの隣に行きたいなあ。この並び会社から決められてるから仕方ないんだろうけど)

    収録中、楽しく会話をしていてもちらちらと気にして見てしまう眩しい金髪にまた目を向ける。
    自分との間にいる浮奇に近寄ったりすりすりしたりと楽しそうな姿が視界に入り、誰にも知られないように少し眉を下げた。

    (隣にいれば肩を触れ合わせたり、あんな風にすりすりしたりできるのにな。…でもサニーは何も気にしてないみたいだ。まあ、会話はできるもんね。仕方ない、仕方ない…)

    自分に言い聞かせながら口に含んだ水は先ほどより苦い気がしたが、ふる、と頭を振ってアルバーンは再び会話に参加したのだった。





    冷房が効いた店内は、人が話す声と厨房から聞こえる調理の音で騒がしい。個室にいても声が大きい人間が何人もいるためか小声で何か言っても聞こえなさそうだなとぼんやり考えながらサニーは手元の炭酸水をあおった。
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