Festival!「アーニャがフェスティバルのボランティアに?」
登校前の朝食時、ダイニングテーブルを挟んで向かいに座るヨルからの発言に、アーニャはスプーンを止めて聞き返した。ロイドも興味を持ったようで、コーヒーに口をつけつつ隣のヨルを見る。
「はい! 来週の土日に市が主催するオータムフェスティバルがあるのはご存知ですよね?」
「うん」
知っている。市内のあちこちに告知ポスターが貼られているし、ここ2週間以上ヨルは準備に追われて帰宅が遅いのだから。
「勿論、市役所の職員総出でスタッフとして動員されるんですけど、当日どうしても人手が足りなさそうなので、職員の家族でお手伝い出来る人を募集する事になったんです。
ボランティアなので、お給料は出ないんですけど、無料で屋台の物を食べたり飲んだりは出来る事になっています」
4425