幸せな日常Vox-25
Ike-20
Shu-17
Mysta-15
Luca-5
同居兄弟パロ
アイク視点メイン
「ほら!ミスタ!遅れちゃうよ!」
「ん〜!はっへぇ!」
「ルカ、いってらっしゃいしようね」
「はやくかえってきてね…?」
「「はーい!!!」」
いつも通り寝坊したミスタを急かしながら学校へと走る。本当は自分だけ先に家を出たらいい話なのだが、遅刻しないなら一緒に行きたい、と言うのがシュウの本音だ。そんな可愛らしい秘密は2人の兄にはお見通しである。
「では、行ってくるよ。アイク、ルカを頼むよ。」
「もちろん!行ってらっしゃい。ほら、ルカ?」
「ぽーーーーーぐっ!」
「はは、POGPOG」
「また遅くなる時は連絡するからな。」
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「ルカ、おうちのお仕事手伝ってくれる?」
「うん!おわったらあそぼ!」
「もちろん!じゃあ早く終わらせちゃおうね」
ルカが小さな体で一生懸命手伝ってくれたおかげで思っていたよりも早く終わった。
「お昼は外で食べる?サンドイッチくらいなら作れるけど」
「サンドイッチ!たべる!!」
「ふふ。じゃあ少しだけ待っててね」
「よし、出来た。」
「ルカー?準備できたー?」
「うん!」
心地よい陽射しの中、公園までの道には春が来ていた。桜は一斉に蕾を弾けさせ、タンポポや春の七草も顔を出している。少しづつだが桜の花弁が舞い落ちて淡い色の絨毯を作り始めている。春はすぐに過ぎてしまいそうだ。
「よしっ、ここでいいか」
青い芝生の上にレジャーシートを敷き、持ってきたサンドイッチを広げる。甘いジャムも使ったサンドイッチはルカのお気に召したようでバクバクと食べ進めている。
空を見上げると蒼いキャンバスには桜と雲が美しく彩られている。
「アイクは食べないの?」
眩い金色が僕のキャンバスを塗る。
「食べるよ。どれか選んでくれない?」
「うん!えっと、これ!」
「ありがと、ルカ」
帰り道はオレンジ色に染まった空の中を手を繋いで歩く。
伸びた影が4つに増えた。
「アイク!ルカ!」
「散歩してたの?」
「おかえり、2人とも」
「天気が良かったからピクニックに行ってたんだよ」
「へぇ、いいなぁ。今度オレも行きたい!」
「じゃあ、今度はみんなで行こっか」
「「「うん!!!!」」」
家に着く頃には薄暗い空へと変わっていた。
シュウにルカをお風呂に入れてもらっている間にミスタと晩御飯の準備をしているとドアの開く音がする。帰ってくるのは1人しかいない。
「帰ったぞ。いい匂いがするな」
「おかえりだでぃ!」
「おかえり、ヴォックス。今日はカレーだよ。」
「そうかそうか、ルカとシュウは風呂か?」
「うん、もうすぐあがると思うよ」
「ぼっくすー!!おかえりっ!!」
「ただいま、ルカ。元気にしてたか?」
「うん!!アイクとおさんぽいった!」
「楽しかったか?」
「うん!おいしかった!!」
少し会話が成立していないような気もするが楽しそうなのでいいんだろう、と結論付ける。
「ほらヴォックス、お風呂入ってよ」
「あぁそうだな、ありがとう」
「アイク?なんかいい事あった?」
「え、幸せだなって思って。」
「そっか。」
少しだけ顔に出ていたようだ。
心の中で呟いた。
「 」