夢でもいいからほしいと言って。「…KK、KK。おきて、ねえ」
「…んぁ…?」
寝入り端をゆさゆさと起こされて、薄目をあける。
そこには困った顔の暁人がぺたんと座り込んでいて。
どうした、何かあったかと尋ねてやれば、目の周りを真っ赤に腫らしてぎゅう、とオレの両手を握ってきた。
「暁人?」
「けーけー、僕、ぼく、」
不安げに言葉を詰まらせる暁人の表情がまるで不安に押し潰されそうにみえて、オレは両手を握られたまま、そっと泣きそうな目元にキスをしてやる。
少しだけほっとしたような表情を浮かべたのもつかの間、またオレの肩口に顔を埋めて、ぐしぐしと泣き出すから、これは本気で何かあったかと、さしものオレも血の気が引く。
「暁人、オマエ何が…」
「けーけー…僕、僕ッ!KKと、別れたくない…ッ」
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