知己ですけど、何か?『おはよう御座います。含光君、魏先輩』
朝餉を運んできた藍思追と藍景儀 は同時に、静室の中にいる二人へ声をかけた。
そっと扉が開いて中から出てきたのはたった今起きたばかりの魏無羨だった。着物が乱れて胸元が少しはだけていたが、よく見る光景だった為、大して驚きはしなかった。
「おぅ〜お二人さん、おはよう。朝餉運んでくれたのか?ありがとな」
寝起きなのにこれまた爽やかな笑顔をくれる魏無羨に、同じように爽やかな笑顔を返す二人。
その魏無羨の背後に静かに現れたのは美しくも無表情な藍忘機。再度挨拶をしようとした思追と景儀だったが次の瞬間、魏無羨の左耳に顔を寄せ、背後から抱き寄せるようなかたちで両腕をそっと魏無羨の胸元へ持っていき、着崩れてはだけてしまっている胸元の衿を合わせ正してやっている。それはもう極自然に。
「魏嬰、見えている。きちんと正すように」
「ああ、悪いな 藍湛」
そう言って斜め上の直ぐ傍にある藍忘機の顔を見上げて微笑み、その表情を見て藍忘機の表情も緩み僅かに微笑む。
藍思追と藍景儀 はその行動に驚いた。見てはいけないところを見てしまったような…一瞬固まってしまった。
ピッタリくっついて微笑みあってる2人は誰が見ても、恋人同士の様だった。
(え?今の何だ? 今抱きしめてなかった?)
(…着物の乱れを整えてただけ…だよね?…でも…顔近いです!)
(ちょっと待って…この2人の関係って…もしかして?)
(前々から距離が近いとは思ってたけど…)
心の中で何故か会話ができた思追と景儀だった。
朝餉を受け取り部屋へ戻ろうとする魏無羨をパッと引き止めて景儀は小声で尋ねた。
「あのさ、…含光君とはその〜・・・良い仲なのか?」
「あ〜? 良い仲? まぁ今は仲良い方かな。昔は俺のこと毛嫌いしてたみたいだけど?」
「いやそうじゃなくて…何てゆうのかな、…恋仲?みたいな?」
「… はあ〜⁉︎恋仲⁉︎何言ってんだ?いつそうなったんだ俺たち〜アッハハハハッ」
嘘をついてる感じでも照れて誤魔化してる感じでもないので、どうやら本当に恋仲ではないらしい。
せっかく小声で尋ねたのに、魏無羨の大きな否定の声で既に朝餉を受け取り部屋の奥へ戻っていた藍忘機に聞かれてしまっていた。
「じゃあ、魏先輩と含光月ってどんな関係なんだ?」
と、なおも気にしている藍景儀に向けてこう言った
「俺たちの関係? 知己だけど?」
ひとり黙って2人の会話を聞いていた思追は、奥にいる藍忘機の目線が此方を向いているのをジワっと感じたが、そちらへ目を向けることが出来なかった…。
「… 景儀 そろそろ蘭室へ戻ろう…」
⭐︎
「忘機、魏の若君、おはよう」
「おはよう御座います、兄上」「おはようございます沢蕪君」
爽やかな人ランキングでは常にトップであろう藍曦臣は、今日も朝から爽やかな空気を纏って優しい笑みをうかべている。それは雨の日でも雪の日でも変わらないが、特に今日のように雲ひとつない晴天の日には藍曦臣の体はキラキラした光が増して眩しくて直視できない。
思わず「眩しっ!」と口に出してしまうこともあったくらいだ。
「忘機、何処かへ向かうところだったのか?先程叔父上が呼んでいたから後でそちらへ向かうように。」
「はい」
「フフッ、そんなにくっついて、二人とも相変わらず仲が良いね」
「えっ?」
決して狭くはない廊下を二人並んで、無意識にくっついて歩いていたようでお互いの手が何度もぶつかったり重なりそうになったりしていた。
「二人はまるで恋人同士のようだね」
「またまたぁ、沢蕪君まで揶揄うなんて〜。俺たちは知己ですよ、な?藍湛」
「…兄上。魏嬰は私の…知己です」
「… そうか、揶揄ったわけではないが、勘違いをして悪かったね」
と、ニコッと笑みを見せたあと弟をチラッと見る。伏した表情でそれ以上何も言わない弟を少し不憫に思いながら寒室の方へ戻って行った。
⭐︎⭐︎
「魏嬰は先に行ってて。私は叔父上の所へ寄ってくる」
「ああ、わかった」
松風水月へ向かい、座卓の前に座ってお茶を飲んでいた藍啓仁へ拱手した。
「忘機、そこへ座りなさい。お前を呼んだのはこの件なんだが」
と、藍啓仁が見せたのは
「お前宛の釣書がまた届いた。今度は是非にとのことだが一度」
「お断りします」
「……まだ話しの途中だろう、最後まで聞きなさ…」
「お断りします」
「忘機、仙督になってから今までいくつも釣書が来ていた。その度にお前は目も通さず断りを入れてきた。だが、毎回そういう訳にはいかないだろう。いずれは伴侶を迎え入れなければ…」
「伴侶を迎え入れるつもりはありません。どうしても見合いを、とおっしゃるのなら魏嬰にも確認を」
最後に出てきた名前を聞いた藍啓仁は口をあんぐりとあけて一瞬固まってしまった。
「…何故あいつが出てくる?何故魏無羨に確認をとる必要だあるのだ⁉︎」
「………」
「忘機!答えなさい!この際はっきり聞いておくが、お前たちはいったいどーゆー関係なのだ⁉︎」
魏無羨が遊歴から戻り、ここ雲深不知処に来てしばらくたつ。当分ゆっくりしていくといいと引き止め、それ以降も色々な理由をつけてはまた遊歴へと考えてる魏無羨を引き止めていたのは言わずもがな甥の藍忘機である。
この甥の魏無羨に対する執着ぶりは目に見て分かるくらい目立っていた。単なる仲良しではない、度を越した仲良しだ。
大の大人、男二人が毎日毎日一緒に行動している。あの誰も寄せ付けなかった忘機が、同じ住まいで寝食を共にし、ひとりの男の世話を甲斐甲斐しく焼いている。何故?
もうその答えは何となくわかっていた。が、当の本人の答えは
「…知己ですが、何か」
反抗期を迎えた子供が親に対するような冷たい目をした甥っ子から見られた藍啓仁は心の中で嘆いた。
(あの素直で純粋で可愛いかった忘機が…)
「もう行ってもよろしいでしょうか、魏嬰が待ってますので」
「…あやつと何処へ?」もう強い口調も出せなくなった藍啓仁は静かに尋ねた。
「冷泉へ」
「…冷泉 二人で入るのか?」
「はい。いつも通りですが、何か?」
「…いや、…もう行ってよい」
これ以上の会話も、二人の関係への問いも無駄だと思い、藍忘機を帰らせた。
⭐︎⭐︎⭐︎
先に冷泉へ来ていた魏無羨がこちらへ向かって歩いて来る藍忘機に大きく手を振って呼んだ。
「藍湛っ なかなか来ないから先に入ったぞー」
「構わない」
脱ぎすてられた魏無羨の服と自分の服を綺麗に畳み、魏無羨の隣りまで行き深く浸かった。魏無羨はパシャパシャと水を飛ばして遊んでいる。
「魏嬰、滑りやすいから気をつけて」と言った矢先に魏無羨は足を滑らせバランスを崩し藍忘機の方へ倒れこんだ。
もちろん溺れるような深さではないし、藍忘機が直ぐに支えたので頭までは濡れなかった。
「おっと〜、あははっ悪いな藍湛、ぶつかった」
「構わない」
「…あ〜、藍湛?もう大丈夫だから 腕を〜」
「すまない」
支えられた両腕を掴んだまましばらく固まってしまっている藍忘機に声をかけると、ゆっくりと両腕を離していった。
その時、冷泉の近くまで二兎のウサギが迷いこんできた。
「ほらっ藍湛、あそこ見ろ。可愛いお客が来たぞ。二兎もいる」
二兎は互いに追いかけっこをしてるかのように戯れ合いながら遊んでいる様だった。
「あいつらも 知己かもな。俺たちみたいだっ」
⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎
夕方魏無羨は思追、景儀、数名の師弟たちを連れて夜狩へ向かった。藍忘機も行きたがっていたのだが、いくら休みの日とはいえ仙督の身であるからには急に入ってくる急ぎの仕事はやむ終えなかった。仕事を片したら必ず自分が迎えに向かうと告げた。
邪崇は数十体、少々手こずるかと思われたが、日々訓練を重ねている師弟たちが魏無羨指導のもと次々と倒していった。おおかた片付いたところで昔から聴き慣れた声で名前を呼ばれた。
「魏無羨」
「江澄!金淩も!お前たちも夜狩りか?」
「あぁ、もう戻るとこだ」
「そっか、俺たちの方も片付いたから戻ろうかと思ってたとこだ。でも藍湛がまだ迎えに来なくてさ、あいつ来ると言ったら意地でも来るから待っててやらないとすれ違ったら可哀想だろ?」
「あいつは仙督だろ、ほぼ毎回お前の迎えに来るほど仙督の仕事は楽なのか?」
藍湛を小馬鹿にされたような言い方に思わず反論してしまう。
「藍湛はできる男だ!仕事も早いからいつも仕事を片付けてから来てる!仙督として頑張ってるんだ!毎回迎えに来てくれるのはいつも俺らのことを心配してくれてるからだっ!ほんっと良い奴なんだ!」
(俺たちとゆうより…魏先輩の心配だけどな)
と藍景儀は思った。
「ふんっ!心配?わざわざ迎えに来る必要が?そこにいる師弟たたちの御剣で帰れるだろ!」
(おいおい江宗主、頼むからこっちへ振らないでくれ…)
と藍景儀は首を振った。
「お前こそ宗主だろ!いつまでも宗主としての態度じゃないな!それにまだ金淩たちの夜狩についてまわってるのか?」
はぁ…また始まった。喧嘩をはじめた叔父たちから離れて金淩は溜息をつく。会って数分で喧嘩なんて…ほんと飽きない人たちだ。
含光君、早く来てください!!と思ってたところに丁度、綺麗な校服に月の光を纏った美しい男、藍忘機が到着した。まるで月からの使者のような、相変わらず綺麗な登場の姿に両家師弟はうっとりするくらいだっが、今だ口喧嘩中の二人はまったく気付いていない。
「魏無羨!貴様ーっ!」
「江晩吟、そこまでにせよ」
「あっ藍湛!」
魏無羨に笑顔が戻り、そんな魏無羨を庇うように2人の間に立ち、江澄との間を隔てた。
「魏嬰、夜狩が済んだのなら故蘇へ帰ろう」
故蘇へ帰ろう、、、江澄はその言葉が嫌いだった。以前にも聞いた言葉。
あいつを連れて行った…あいつが帰る場所はお前のとこじゃないのに…そんな想いがまだ完全に消えてない。
…また嫌味のように言ってしまう。
「帰ろうって、ハッ。お前の帰るべき場所はどこだ?
今はただ遊歴後の少しの間故蘇に滞在してるだけだろ」
「魏嬰はもう姑蘇の人になった」
『えっ⁉︎』その場にいた皆が一斉に驚いた。魏無羨本人も。
魏無羨は思追にこっそり尋ねた。
「俺、もう姑蘇の人間なのか?いつの間に?」
「…分かりませんが、そのようですね。でもそれなら私も嬉しいです」
「そっかぁ、このまま姑蘇にいていい…のかな?」
江澄は知らない間に魏無羨が姑蘇の人になっていたことに腹が立った。いつの間にそんなことに…
「姑蘇の人間になったとはどうゆうことだ。どうゆう流れでそうなった?っ まさかっ、、、籍を入れたのか?」
「籍は入れてない…まだ…これから…私はそのつもりでいる…」珍しく途切れ途切れに語る藍忘機には気付かずその意味に皆驚いた。
『まだ⁉︎ これから⁉︎』ってことは今後籍を入れる予定なのか…この2人はずっと知己だと言っていたのに。でもあの含光君が今確かに言った、これから籍を入れる、そのつもりでいる、と。
それを聞いてた魏無羨はまたこっそり思追に尋ねた。
「なぁ、籍を入れるって…どゆこと?義兄弟になるってことか?」
「………おそらく、別の意味ではないかと…」
今この場でただ1人、皆とはまったく違う方へ捉えている当の本人に思追は頭をかかえた。
「何なんだ、お前たちいつからそんなっ、前々からやけに距離が近いと思ってはいたがまさか……おいっ魏無羨!黙ってないで何か答えろ!お前たちいったいどんな関係なんだっ!!」
「どんな関係って… 知己ですけど 何か?」
さっきまでのどよめきがピタッと一瞬で止まった。
先程公開プロポーズのような発言をした藍忘機は無表情のままびくともしない。
そんな藍忘機を師弟たちは皆少し哀れんだが表情に出すまいと我慢した。
藍思追、藍景儀、金淩は互いに顔を合わせ同時に溜息をついた。
2人はどーゆー関係なんだ!と公の場で問いただした江澄は…聞いたことを少し後悔したのか、師兄の鈍感さに落胆したのか、なんとも言いようのない顔になって、その時ばかりは藍忘機に僅かに同情したのだった。
そんな空気になっても魏無羨だけは首を傾げて何かおかしなことを言ってしまったか?と考えていた。
⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎
藍忘機の御剣は常に安定していていつも安心して乗っていられたが、今日の御剣はスピードも出ずふらつきが目立っていたため魏無羨は冷や汗がとまらなかった。藍忘機に必死でしがみついて、大事に抱きかかえられてはいたが、生きた心地がしなかった。下から見上げた藍忘機の表情はいつもと変わらず落ち着いてはいたものの、若干顔色が悪いようにも見えた。
なんとか無事に帰りつき、冷や汗を流すため湯浴みを済ませ、今日の夜狩りの報告をはじめた。
報告をある程度終えたところで今あまり触れてはいけない話題に触れてしまった。
「そういえば、今日はやけにみんなから同じこと聞かれたよな、俺たちの関係を」
「…うん」
「はははっ、いったいどんな風に周りから見られてるんだ⁉︎ 知己って言ったら何で 『えっ?』 …って顔をされるんだろな」
「………」
藍忘機からの返事は返ってこなかった。
(そういえば、籍を入れる予定とかなんとか言ってたな、もし籍を入れたら俺たち義兄弟になるのか?)
「なぁ藍湛、俺たち昔はさ、よく喧嘩してたよな。意見が食い違って言い争いなんかしょっちゅうで。お前が正しい道へ必死に戻そうとしてくれたのに意地張って、何もかも信じられなくて、、、自分は大丈夫だ!って思ってたのに結局は自分のことさえも信じれなくなって。
お前の手を何度も振り払ってた…。それであの後… 。 あの時お前の手を握ってたら、……早く助けを求めてたらどうなってたんだろ」
話してるうちに段々過去を思い出して魏無羨は苦い表情になっていった。
(こんな話しするつもりじゃなかったんだけどな…)
「魏嬰、今となってはどの道が正しかったのかは分からない。ただ、いくら悔やんでも望んでも過去を変えることはできない。……あの時代を乗り越えたから今の私たちがいる。どんなに遠く離れてもどれだけ長い年月が経ってようともまたこうして出会えたことが何より……何より幸いだった」
「アハハッそーだな。悪をくじき弱きを救うっていう信念、それだけはどんな事が起きても変わることはなかった、もちろん今もな。何度も喧嘩してぶつかってきたけど俺たちは同じ信念を持ってずっと一緒に突き進んできたんだよな。だからあの時、覚えてるか? 互いに自分たちは何なのかを問うたとき、お前が今も変わらず知己だと言ってくれたんだ。それが、、、まぁ今だから言うけどさ、すっっごく嬉しかったんだ」
「魏嬰 もちろん覚えている」
「俺たちは同じ信念を一緒に貫く唯一の『知己』だ」
「その信念は変わることはない、これからもーーーだが、知己でなくても一緒に貫いていける道がある」
「えっ?どの道だ?あ、もしかしてそれが義兄弟になる道ってーーーッぅわっ!」
いきなり片腕を掴まれた魏無羨は勢いよく引っ張られ藍忘機の胸元にドンっと顔をぶつけた。そのまま藍忘機の両腕が魏無羨の背中へまわり、グッと抱きしめられた。
「ら、藍湛⁉︎ どーした⁉︎ いきなりどーしたんだ⁉︎ 」
自分のものではない激しい心音が耳に身体に響いてくる。
抱きしめられている・・・藍湛に・・・
熱い吐息が耳にかかってくすぐったい。おかしい、今まで何度も藍湛と距離を近くしたことはあったのに。何だろうこの感じ。
突然の藍忘機の行動に驚いたからか…それとも藍忘機の鼓動が移ってきたのか、魏無羨の胸の中の心音もだんだん早くなっていく、動悸がとまらない。苦しい、でも嫌じゃない。
「魏嬰、君はほんとに…」 鈍感すぎる。彼は異常なほど鈍感すぎた、だから…
「今までの行動では君にはまったく伝わらないことがよくわかった。まわりは気付いても君が気付かないなら意味がない。だから今度からは最善を尽くす、さすがの君でも分かるくらいに」
「ぅえ⁉︎ 何の話し⁉︎ 話しがまったく見えないんですけど、、、ねぇ藍湛⁉︎ 藍忘機⁉︎ ーーぅぁっ!!」
目の前に藍忘機の顔が近づいてきたことに驚き、咄嗟に目をギュッと閉じた。でも何も起こらない。少しだけ目を開けてみると、綺麗な肌艶をした藍忘機の顔がほんの数センチ先で止まっていた。少しでも揺れ動けば確実に口同士がぶつかってしまう。藍湛の唇、こんなところまで綺麗だなんて・・・ここまで間近に見たことはなかった。
(〜〜っ・・口付けされるかと思った・・・)
少しずつ顔を上げ目線がバチッと重なった瞬間、琉璃色の瞳が藍色の瞳を捉えて離さない…目を離せない…
いつも横にいる美しい男はいま、目のすぐ前で綺麗な笑みを作って言った
「私が知己ではない感情を君に教えてあげる
覚悟して 魏嬰」
その瞬間、魏無羨はいっこうに治らない激しさが増した動悸と、胸が強く締め付けられる苦しさと同時に全身が一気に熱くなって血がのぼってくる感覚に襲われた。
(うわっなんだ これっ //// 藍湛の顔がまともに見れない! 俺たち知己なのに、何コレ⁉︎ )
今感じているこの感情はなんなのか、知己以外の道とは何なのか、鈍感な魏無羨がその答えをみつけるのはまだあとほんの少しだけ先の話し。