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    みらい

    @rairai_aki

    K暁メイン
    基本パピED 皆生存ifの世界線で書いてます。
    無断転載は絶対に許さないマンなので、見つけ次第訴えます!

    ※R18はリス限となっております。
    18以上の方のみリスインさせていただきます。

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    みらい

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    K暁で、十年国記パロ。
    王のKKと黒麒麟の暁人くんのお話

    #K暁
    #パロ
    parody

    傍に ふいに目が覚める。窓から見える外は、まだ暗く少し冷える。時刻は、丑三つ時ぐらいだろう。変な時間に目が覚めてしまった。寝台で眠りについていたKKは上半身を起こすと、側においてあった蝋燭に火をつけた。眠気が戻ってくるまで、報告書を読もうと手に取る。小さい灯りを頼りに文字をなぞっていく。
    「…………」
     書物には、隣国の難民について記してある。数年ほど前に王が倒れ、新しい麒麟が産まれたばかりのはずだが、未だに王が見つからないと聞く。そのまた前の王から新しく王が即位するまで時間がかかり、随分と荒廃していたことを思い出した。あれほどまでに枯れた土地は、新しい王が即位したとしても、再生には時間がかかるだろう。
    「暫くは近辺に出る妖魔や難民に忙しいな……」
     例え、他国の民であろうと、救わないわけにはいかない。皆等しく命ある者なのだ。それにKKが何もしなくても、半身が政策を立てるだろう。
    「ぅん……」
    「よく寝てるな……」
     寝台の軋む音と共に小さい声が聞こえ、隣に視線を移した。隣でぐっすりと眠っているのは、KKの半身である麒麟だ。漆黒の長い髪を白いシーツに散らし、夢の中に落ちている。
    「ふはっ、食いしん坊め」
     ゆっくりと頭を撫でる。絹のように美しい髪を掬い上げると、指からすり抜けていく。食べ物の夢でも見ているのか、幸せそうな表情を浮かべながらモゴモゴと口元が動いている。
    「暁人……」
     かつてKKは州候として、仙へと席を置いていた。突如現れた黒麒麟である暁人によって、王へと差し上げられてから、もう三百年余り経つ。王となってから様々なことがあったが、官に恵まれなんとかここまでやってこれている。即位直後は冷たく言い放つ様が、官から不満を買っていたという。上手くいっていたのは、人当たりのよい暁人が補助してくれたおかげであった。争いを好まない優しい麒麟は人懐っこい性格で、味方を増やしていったようだ。気付くと周囲の官たちは、暁人の「不器用なだけだから」と言う言葉を信じきっていた。
    「ふっ――」
     主上の為に走り回っていたであろう暁人の姿を想像し、ふいに笑みが溢れた。
    「ぅうん、けーけぇー?」
    「悪い、起こしたか」
    「うぅん……、ねむれ、なぃの?」
     夢から覚めた暁人が、目を擦り、舌っ足らずに問いかけてくる。身体は大きいというのに、子供にしか見えない。起き上がろうとする暁人の頭を撫で遮る。
    「まだ夜だ、寝ろ」
    「ぅん、けーけーもねよ……」
     KKの優しい手つきに気持ちよさそうに目を閉じていく。この世でもっとも大事な半身。彼がいないともう生きてはいけない。傍で緩やかに眠りについた暁人の頬に手を添え、撫でる。
    「そうだな、おやすみ」
    「ぉやすみ……」
     夢の中でも傍にいられるように。ゆっくりと目を閉じた。
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    32honeymoon

    DONE◇#毎月25日はK暁デー ◇お題:匂い
    ・久しぶりのあまいちゃ糖度120ぱーせんとなので苦手な方は要注意!
    ・KKと暁人くんが同棲してる世界のおはなし
    ・相変わらずKKが暁人くん大好きマン

    長編をあげた後だったので、今回は短くさらっと。
    豪雨つづくここ最近、太陽が恋しくなって書いた作品です。
    台風の余波で大変な思いをしている皆さまの地域に、
    はやく気持ちいい秋晴れが届きますように。
    おひさまのにおいはしあわせの匂い。ーそれは秋晴れがさわやかな、とても良い天気のとある一日のおはなし。


    「KKー、布団下ろすの手伝ってー」
    「お?ああ、分かった」

    ソファでくつろいでいた休日のとある夕方。ベランダから聞こえてきた柔らかな声に、KKはよっこらせ、と立ち上がる。

    「布団、干してたのか。いつの間に・・・」
    「そうだよ。気づかなかった?」
    「・・・気づかなかった」

    少しだけばつが悪そうに目をそらす姿にはにかみながら、
    「だって今日はお日様の機嫌が良い一日だったからね。あやからなきゃ」と暁人が言う。

    「お日様の機嫌ねえ・・・また随分と可愛い事言うじゃねえか、」
    オレにしてみりゃただの暑い日って感じだったがな、と続けようとしたのを、KKが済んでの所で飲み込む。
    2373

    りんご

    DONEK暁デー 『いたずら』 そして表題に戻る系。
    そんなつもりなかった二人がその気になる話です。
    せめて飴くらいは手元に置いとけばよかった!「ご飯? お風呂? それとも僕?」
    「オマエ」

    というわけでこの話は終わった。
    「そんな訳ないでしょ! 何考えてんだよKK!!」
    「いや何なんだよオマエ」
    「こっちが何なんだよ だよ!」
    「なんなんなんだよだよだよ」
    「あああ呪文にするなよ…」
    状況を整理するにしても、普通の生活を詳細に描写する程度のことしかできない。今回の依頼はKK単独の小さなものだったので、資料をまとめることで一日を過ごした暁人は、せめて疲れて帰ってくる相棒のためにと彼の自宅にてご飯や風呂の準備をしていた。合鍵を使って堂々と入り、勝手知ったる様子で冷蔵庫を確認し、風呂の栓を抜いておく。暁人があれこれ始めたことで多少は解消されたが、KKのズボラさは相変わらずだ。買うものの算段を付けて、流しに残っていた食器を洗い、一度外へ出る。必要なものを買い足して再び家へ戻り、手早く下ごしらえを始める。疲れている時はとにかく手軽さ手早さを重視したほうがいいだろう。あの面倒くさがりは手の込んだものを食べるくらいなら、そのまま寝かねない。炊飯器のスイッチを押して、玉ねぎと牛肉を切って皿に移しておく。冷蔵庫へいったん入れて、掃除するべく浴室へ向かった。そこからは家主の帰宅まで散らかったものを拾っておく作業だった。
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