Recent Search
    Create an account to secretly follow the author.
    Sign Up, Sign In

    kouduki_rin

    ☆quiet follow Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 2

    kouduki_rin

    ☆quiet follow

    主に結婚を申し込んだとくべちゃんが、いずれ来る別れを想像して悲しむ独白文です。へしさにです。改めて長谷部からのお手紙を読み返したら、なんか違うなー! 解釈違いだなー! ということに気付いたので、ここに供養します。

    別アカウントの呟きが3年ぶりに発掘されたのでここに。

    #へしさに
    onTheOtherHand
    #夢小説
    dreamNovel

    へし切長谷部より手紙が届いていますの没案 主はお考えになったことがありますか。
     俺と婚礼の儀を結び、数年、数十年後、いつか俺という存在が、貴女の中で新鮮味を失い、色褪せた存在になってしまうかもしれないことを。

     ねえ主。その時を思うと、俺はたまらないのです。胸が締め付けられて、足元から崩れ落ちるようなそんな気持ちになるのです。

     主はお優しいからきっとそんなことはないとおっしゃるでしょう。ですが俺には分かるのです。
     修行に出たことで、俺は一つ大事なことから目を逸らしていたことに、気が付いたのです。人はいずれ物に飽き、気まぐれに物を捨てるものだと。それをあの男は、信長は俺に教えてくれました。どんな名刀であっても、愛刀であっても、いえ、大事なものだからこそ手放さねばならぬ日が来る。
     今、貴女にとって俺という存在はまだ飽きが来ていないのでしょう。
     ですが、どれほど使い勝手がよく、切れ味が良い刀であっても、他の物に目移りするときがくる。
     俺と婚礼の儀を結び、数年、数十年後、いつか俺という存在が、貴女の中で新鮮味を失い、色褪せた存在になってしまうかもしれないことを。

     貴女は死んでもなお俺と一緒にいたいと言ってくださった。
     俺はそれが、とても、とてもとても嬉しかった。貴女は死後のことすら俺に任せてくださった。俺に全幅の信頼を寄せてくださること、それが俺にとって誉れ高く喜ばしいことか、貴女にはきっとわからないでしょう。ですが、それでよいのです。きっとこの感情は俺だけが持つことを許されたものです。

     ですが人とはいつか物に飽き、そして死にます。いずれ繋いだ手を離さねばならぬ日が来るのです。


     だから主、本丸に戻ったら、貴女に改めてご結婚を申し込みます。どうか俺の我儘を許してください。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    💜💜💜💜💜💜💜💜💜💜💜💜☺💜💜💜💍
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    related works

    うきこ

    DONE七夕の話。
    クリスチャンの審神者と長谷部が仲良く笹に願い事をかける話。

    ・名前あり審神者がひたすら出張ってます
    ・宗教表現多め
    七夕に願いを「これに好きな願い事を書くといい。ああ、主の場合は君の神に対して願い事を書くのだったね」
     短冊を何枚か手渡した歌仙兼定は、彼の主――内村光一を見て柔らかい笑みを浮かべた。
     今日の光一の服装は、いつもの洋装ではなく浴衣だった。落ち着いた紺地の浴衣に、同じく落ち着いた色の男帯。いつも手首につけてるロザリオブレスレットが袖の隙間から覗いていたが、今日はそれが少しだけ浮いて見えた。
    「急いで誂えたけど、ちゃんと似合っているようでよかった。動きづらくはないかい?」
    「少し……。あの、本当に似合ってる?」
    「似合っているとも。僕の見立てに間違いはなかったと感心していたところさ」
    「よかった……」
     そう言うと、光一は受け取った短冊を胸に当てて、恥ずかしそうに、けれどどこか嬉しそうに笑った。おそらく彼の頭に浮かんでいるのは、たった一人の顔だろう。へし切長谷部、彼の忠実な部下であり、大切な恋人。浴衣を着せてほしいと頼んできたのも、たぶん「長谷部に見せたいから」といったあたりだろう。
    9675

    recommended works