【また起きた出来事】ヒュンポプ二度あることは三度あるとはこの事か。
ヒュンケルが遠征任務から帰城した時にもたらされた姫からの遣いの話に、最後までその話を聞くことも無く、走り出してしまった。
何故だと?
それは、可愛い可愛いオレのポップの身に、また何かが起こったから。バタバタと城の廊下を駆け抜けていくヒュンケルに、もはやいつもの事かと、城の者たちは、慣れてしまっていた。
階段を飛ばし上がり、ポップの部屋にたどり着けば、バン!と大きな音を立てて扉を開く。すると「お兄ちゃん!!」と幼い声が聞こえたかと思ったら、身体にぽすり、と衝撃を受けた。
「??」
部屋の中には、マァムにレオナ、そしてラーハルトがいて、視線を足元に向ければ、小さな小さな男の子がヒュンケルに抱きついていた。
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