悪夢から醒まして「あれ、スマホどこだっけ」
キョロキョロと辺りを見渡して探していた自分のスマホをソファの下に見つけた。時折置いた場所をド忘れしては彼に白い目で訝しげに視線を寄越され場所を指摘されている。
少しホコリにまみれてあったあったとそこに手を伸ばして指先が軽く触れた。なにか長いものを持って来ようか思案したが不要に終わりそうだ。
「~♪♪」
気を取り直して画面に触れてお目当てのアプリをタッチ、少々立ち上げに時間が掛かっているのは数時間前に更新が入りデータの送受信が重い為だろう。仕方ないと事前に分かっていたので徐ろにソファに座り直して正座で待機、とはいかなくとも心持ちは玩具を与えられて開封している時の其れに似ていた。
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