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    ちまちま

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    DONE若モリが初期勢な若モリぐだ♂
    ぼちぼち書いていきたい
    6.5章ネタバレちうい⚠️
    若モリぐだ♂「げっ」
    「ン?君は…」

    トラオムの複合領域から帰還し早く3日。カドックは入手した情報を取り纏めたデータが映し出されたタブレットを片手に管制室までの道を誰が止めるでもなく歩いていた。画面に集中していたのも悪かったのだろう向かいから来る人物を避けようと顔を上げたらできることなら会いたくもない彼の人がまじまじとこちらを凝視していた。邪魔そうな装飾の多い白き再臨姿で。

    「カドック・ゼムルプスか特異点では―――」
    「いや、お前の勧誘はもう聞き飽きた。俺に構うな」
    「は?」
    「じゃあな」

    片手で厄介事を振り払うように彼はモリアーティに背を向けてそのままずんずんと来た道を引き返して行ってしまった。ぽつんと残されたモリアーティは思案する。今二人が邂逅した通路は一本道だ。確実にこの先に用事があっただろうにモリアーティを見た途端に邪険し踵を返す。個人的な会話など今の今までした覚えはない。だとするなら先刻話題に出そうとしていた人物に聞いた方が話は早いだろう。そんな推理にも遠く及ばない思考をしながら彼は歩をとある部屋まで進めていくのだった。
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