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    betsuno_nanika

    @betsuno_nanika

    ロクセリという鳴き声のやつです

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    betsuno_nanika

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    カジノシリーズ第二弾①

    Bet on you①「そうだお前、明日から7連勤な。」
    「っ?!!」

    紫煙を燻らせながら「今日もミシディアうさぎは可愛いな」くらいの軽いテンションでクソオーナーに相変わらず労働基準法完全無視の勤務日程を提示され、既に5日間の連勤を終えて帰ろうとしていた俺は凶悪なティラノサウルスの咆哮よろしくブチ切れた。うさぎ燃やして食うぞ。

    そう、ここはこの国屈指の高級ホテルリゾート『ブラックジャック』に存在するカジノのオーナー室。目の前にいる優男の風貌に見合わない厳めしい傷が顔中に走る男に呼び出され足を運べば冒頭の言葉を浴びせ掛けられた。

    「ふざけんな、今日までと足して12連勤じゃねえか!」
    「この間より楽で良かったな。」
    「そういう問題じゃねえぇぇ!!」

    しれっと真顔で放たれた言葉に俺の堪忍袋の尾が切れた。この間、というのは国外から来た富裕層の年配女性客方に気に入られた俺が15連勤、うち10日間徹夜(5日目でトラブルにより意識強制シャットダウン)させられた時の事を指す。あれ以来伝説扱いされ、奥様方にもてはやされていた事も混ざって裏でレジェンドマダムキラーと呼ばれているのをこの間ロッカールームに入ろうとした時に聞いてしまい回れ右してフロアに戻った。後でそいつらのロッカーの鍵に仕込みをして開けられなくしておいた。

    「まあそう怒るな。お前にも関係あんだよ、今回の件は。」
    「・・・んだよ。」

    出勤に関し諦め半分に会話の続きを促すように視線をやれば、目の前の男はシガーをアッシュトレイに置くとすい、と紫水晶を思わせる眼差しを鋭く細め、机の上に手を組み言った。






    「セリス=シェールが狙われた。」
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    webb11030989

    MOURNINGオペオムイベント『ロックのトレジャーハント』冒頭ムービーにセリスが出てこなかったってだけで書き散らかした、ロックにヤキモチ妬かせたいだけの妄想文。
    ストーリーでは今回のお相手まだ合流してなかったり、いろいろ雑なので即・供養。

    私の中ではオペオム世界は相変わらず頑張ってエドセリなんですが、それはそれとしてロクセリは別腹ということで😉
    トレジャーハントイベント裏 世の中には、いとも容易く他者のパーソナルスペースに入り込むのが赦されてしまう人がいるもので。

     たったいま、断りもなく右隣に腰を降ろした大柄な男もその一人。ちなみにその恋人(悲恋であったと聞いている)もまた同様だ。
    「よっ、隣いいか?」
    座ってから聞く……と思いながらも、先客であったセリスは、どうぞ、とにこやかに応じた。

     セリスはかれこれ一時間半ばかり、ぼんやりとこの見晴らしの良い丘で草むらに腰を降ろして、現実世界を限りなく精巧に模した非現実的世界を眺めていた。同じ世界の仲間たちは今日は出払っているが、新しい仲間たちにも目端の効く人が多い。そろそろ心配した誰かが様子を見にきてもおかしくはない頃だとは思っていた。ただ、その役割がこの人だったのはちょっと珍しいな、と興味深く感じたのだ。
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