君の誕生日.
ランチが終わった後の魔法舎のキッチンで、東の魔法達は珍しく賑やかだった。今日は、同じ東の国の魔法使いのネロが誕生日だからだ。
料理人のネロの誕生日、料理を作るのはどうかと悩んだりもしたが、彼の好物のアヒージョを3人で作ることに決めたのだ。
3人で買い出しに出かけ、あれやこれやと次々に食材を買い込む。この時間も楽しいものだった。
買い出しも終わりさて、アヒージョを作るぞと言うところまで来た。食材を一つ一つ心を込め丁寧に洗う。ネロのこだわり通り、彼らは魔法を使わず一つ一つ手作業で仕上げていく。
まな板の上では、エビやマッシュルーム、パプリカにベーコンが並べられてた。
それぞれが担当の具材をトントンと切るたびに包丁の音が楽しく弾む。
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