花に亡霊(芽吹)もう忘れてしまったかな
夏の木陰に座ったまま 氷菓を口に放り込んで風を待っていた
「暑すぎる…」
夏休みまでカウントダウンが始まった1学期終わり間近。学校から離れたバス停まで歩いていた。
しくじった。昨晩凍らせたペットボトルは思ったより凍ってしまい、すぐに飲める部分が少なくなってしまっていた。
ガシャガシャとペットボトルを振って歩く、
今日は生徒会だからと、いつも一緒に帰るシュウもいない。夏休み明けにある文化祭の用意が始まっているらしい。
「あれぇ、浮奇、1人?」
ふと声がしてあたりを見回すと、道路を上った木陰に座る人物がいた
「スハ先輩…!」
ちょいちょいと手招かれて反対の道路脇へ寄った。先輩は座ってるだけで涼しそうだった。
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