ジェ様+チュリン 🦚がまだ幹部じゃないときの話「僕に庶務ばかり回していいのかい?」
「あら、そんなに退屈な思いをしていたの? なら、もう少し骨が折れる案件を引き継いであげるわ。手足の一本や二本くらいでいいかしら」
「冗談はよしてくれ! そんな物騒な債権回収を、君が受け持つとは思えない」
「そんなこともないわよ。それで、貴方に案件の希望はあるの?」
眉、目尻、口角。いつも寸分違わぬ位置に揃った部位が、そつのない笑みを形成している。
上司からの説明に用いられたウィンドウが姿を消す。同時に、アベンチュリンのメールボックスがファイルを受信する。今日このあとはそれらを読み込む時間に充てないといけないほど、ジェイドから受け取る仕事の量は、多かった。嫌味にも及ばないようなそれを、つい口にしてしまうくらいには。
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