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    r__iy1105

    田中新兵衛に心を狂わされた
    禪院直哉は可愛いと思う

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    r__iy1105

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    6/19の五悠Webオンリー「空にオレンジ」で発行予定の原稿進捗
    冒頭
    しょた同士の五悠エロが書きたいとか言うそんな欲望から当主と稚児パロ

    〈五条視点〉
    生まれた時から、僕の生きる道は決められていた。
    その道を外れる事も他の道を探す事も足掻く事すら、僕には許されはしなかった。
    まるで虫籠に入れられた蝶の様だと思いながら、唯一外へと繋がっている庭へと出る。
    春だからだろうか、庭に咲く花を目当てに蝶が入り込んでいた。
    捕まえる気は無かったけど、今の僕の様だと思って視線で追いながら手を伸ばす。
    ひらりと飛び回る蝶が羽を休める場所として僕の手を選んだ瞬間、性懲りも無く本家筋の人間が部屋の襖を開ける音が耳に届く。
    また僕へのおべっかかと目を細めて、折角止まり掛けていた蝶から手を離して振り返った。
    そこには頭を下げたままの人間が目障りで、縁側に座って下駄を脱ぎながら声を掛けえる。
    「何かあるなら早く言って。僕、暇じゃないんだよね」
    「悟様、新しいお世話係の者をお連れ致しました」
    「またぁ?あのさ、僕の世話係なんて要らないって言わなかった?」
    世話係が居なくても、他の女中や使用人で事足りていた。
    大体送られてくる世話係が僕に対して、畏怖の念や取り入ろうとする人間が多すぎて疲弊しているのもある。
    特に女を送って来られた場合は、問答無用で即解雇だった。
    「そうおっしゃらずに……入って来い」
    僕を敬う気なんてない癖に、ペコペコと頭を下げる人間は奥に居るらしい新しい世話係を呼ぶ。
    こんな人間が連れて来た世話係なのだからどうせ、今回も碌な奴じゃないんだろうなと高を括っていた。
    奥から出て来たのは、僕と同い年かもしくは一つ下の位だと思う子供だった。
    「ほら、お前。悟様にご挨拶を!申し訳ございません、まだ奉公に来て間もない者で」
    人間に促されてその子供は、前に出て来てから僕の事を見て頭を下げる。
    「今日から悟様のお世話係をする虎杖悠仁と言います。期限付きの奉公人ですが、宜しくお願いします」
    悠仁と名乗った子供は、顔を上げて僕を見て笑った。
    怯えも畏怖もない純粋な笑顔に、僕の方が驚いてしまった。
    初対面で驚いたと知れれば、後々面倒だと思って素っ気無く返事を返す。
    「へぇ、期限付きねぇ。その期限が来る前に、辞めない様に頑張って」
    僕の嫌味が分かっていないのか、悠仁は特に気にした様子はなかった。
    そんな反応も新鮮で見ていて飽きないと思いつつ、隣に居る目障りな人間に帰れと視線を送る。
    視線に気付いた人間は、悠仁の肩を掴んで僕に生意気にも口答えを始めた。
    「さ、悟様。虎杖は、旦那様にも挨拶がまだで」
    「僕とあのおっさん、どっちが上の立場だ?」
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