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    転生したら、だったのに間違って市民が心なきになってしまった小説を書いてしまったのでとりあえず供養がてら送っておくテスト。

    目が覚めたら心なきだった件ぱちり、目が覚める。
    昨日は友人たちとパラシュートで遊んだり、猫カフェに行ったり、仕事をしたりといろんなことをして、また明日ね、なんて言って自宅に帰った。間違いなく、帰ったはずだった。気がつけば家の外にいて、歩いている場所は自宅からも近くない場所。どこだったっけ、なんて少し考えても思い出せないくらいで。
    見覚えのある場所をと思って歩き出して、漸くレギオンにたどり着いた頃見覚えのある顔を見つけてほっと息を吐いた。
    「、」
    カラフルな髪色、明るい笑い声。いつものように声をかけようとしたのに、喉から出たのは自分の声ではない誰かの声。聞き覚えはあるけれど誰だっけ、と少し考えて近くにいた友達の方に歩み寄る。友人の視線がこちらに向いたのに、何故か視線をそらされそのまま会話に戻っていく。あれ、と思ってそのまま声をかけようとしたら怪訝そうな視線がこちらに向いた。
    「ねぇ、心なきが寄ってきたんだけど」
    「あー、なんかたまにいるよね。寄ってくる心なき」
    「まぁ別にほっといても何かしない限りは害ないし。ゴミ収集バイトでも行かない?」
    「いいね。そう言えば今日__いなくない?」
    「確かに見ないかも。えーじゃあ人数ちょっと足りないじゃん。どうする?」
    「んーツイックスで呼びかけてみようか。」
    私を抜きにして進んでいく会話。みんなの視線が私に向くこともないし、無いものとして扱われていると嫌でも理解する。友達の言った、心なき、という言葉にさっき自分が発した声に嫌に聞き覚えがあったことを思い出した。たまたま近くにあった車の窓ガラスに映ったその姿は自分のものとは似ても似つかない姿で、声にならない悲鳴を上げた。

    ふらふらと、街の中を歩く。
    ショーウィンドウに映るのは金髪の女性の姿。街の中でもオフィス街で時々見かける心なきの姿が今の自分の姿。なんで、どうしてって考えても理由なんて思いつかなくて、鼻の奥がツンと痛くなった。ぽろぽろと頬を涙が伝う。それなのに自分の思ったように声は出せず、ただただ苦しい。誰でもいいから助けてって叫びたいのに、喉から出るのは自分の声じゃない、自分の言葉じゃないものばかり。
    どうしたらいいんだろうって途方に暮れている時にふと、こちらに近づいてくるパトカーに気づいた。
    「どうもー?大丈夫です?」
    「、」
    明るい緑に赤のメッシュの入った髪が車の窓から覗く。聞き覚えのある明るい声。ぱちりと視線がかみ合って気づいたらさっきよりも多く涙が溢れだした。
    「え?やっぱ市民の人だよね?心なきじゃないよね?」
    「、_、」
    「え、なになに?どうしたの?わー、泣かないでー!」
    慌てて車から降りてきたのは、南署の水無月さん。気づけばレギオンから南署まで歩いてきていたらしい。私が声を出せないことに気づいたらしい水無月さんは私が声を出せないことに気づいたようでごめんね、ごめんね、と言いながら何かの端末で私を調べる。
    「え、__さん?どうしたんですか?」
    びっくりしたような声で私を呼んでくれたことが嬉しくて、でも、頷けない。
    とりあえずこっちへ、と誘導されるままに南署の中についてはいる。そう言えば、本署の方には用事があって入ることが多いけどこっちにはあんまり入ったことがなかった。きょろりと視線を視線を動かす。一階建てかと思っていたけれどロフトみたいな感じで少し高い場所にもデスクがあることを知った。
    「ん?水無月さんどうしたの?心なき?」
    「いや、この方__さんなんですよ。なんか心なきになってるみたいなんですけど」
    「え?何それ歪み?」
    「それが、どうやら話せないみたいで。断って指紋とって初めて気づいたんですよ。」
    「えーなんだそれ、怖いな」
    水無月さんに気づいて降りてきたのは南署の署長である赤城さんとナカバさん。2人とも心配そうに此方を見てどうしたらいいのかと真剣に話し合ってる。とりあえず座って待っててね、と水無月さんに飲み物と食べ物を渡されて近くのベンチに誘導された。
    渡された飲み物が暖かくて、きちんと自分に気づいてくれる人がいることが嬉しくてボロボロとまた涙が出る。警察の人たちってあまり接点がなかったし、街中でパトカーがすごい勢いで走っていたり、銃声が沢山なったりして怖かったイメージがあったけれど、こんなにも優しい人たちだったんだって勝手なイメージをもっててごめんなさいの気持ちで胸がいっぱいになった。
    こくりと渡されたばかりの紅茶を飲む。
    甘くて暖かいそれがじんわりと体を温めて、ほう、と息を吐くのと同時に睡魔がきて瞼が閉じてきた。朝からずっと歩いていたし、誰にも気づいてもらえないかもしれないっていう緊張が解けたというか、うん。今日は、なんだか疲れてしまった。
    「__さん、あ、」
    「どうしたの?水無月さん」
    「あ、__さん寝ちゃったんですね。まぁ疲れてたみたいだし、俺毛布取ってきますよ。」
    「あぁ、お願いします。ナカバさん」
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    DONEウィルもも。月見酒の続き
    甘くて苦い「…?」
    なんだか見られている気がしてきょろきょろと辺りを見る。病院にいるとき、誰かと話をしているとき、アタシの首筋を刺すような明らかに敵意があります、みたいな視線。色々あって、そういうものには過敏になってるみたいでなんていうか気になってしまって。そうしたら鳥野君とらーどーに名前を呼ばれて、何でもないよって首を振る。
    「ももみさん?」
    「ももみパイセン?」
    「ほぇ?あ、ごめんごめん。なんでもない。何の話だっけ?」
    「もー、ちゃんと聞いててくださいよ。」
    「この後の話なんですけど、」
    病院の、テレビがある方のベンチのところでみんなで集まっていつものように話をしていた。話題は大体最近あったこととか、この3人だと牧場のこととか。鳥野君もらーどーも街にお友達が沢山いてアタシの知らないことを知っているから話してるだけでも楽しいし、そうじゃなくてもこの三人でいたずらするのとかも楽しくて。最近はちょっとらーどーをからかって遊ぶのが楽しいんだけどみんなで笑ってるのは楽しい。二人とも長い時間病院にいてくれるから一緒に行動することも多いし、遊びに誘ったらついてきてくれるの、すごくありがたい。
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