秋の社。
懐かしのゲーム機がセットされていて、モニターには昔ながらのドット絵のタイトル画面が映っている。
カイとクラマは、いつものように並んで座っていた。
「よし、じゃあスタートっと……お、キャラ選だ」
カイが2P側のコントローラーを手に取る。
「ハガー取っていいぞ、お前」
「……当たり前だろ。俺のだぞ」
当然のようにハガーを選択するクラマ。
巨大な筋肉市長のドットが、画面にドーンと映し出される。
「お前とハガー、身長5センチくらいしか変わらねぇってのウケるよな」
笑いながらそう言うカイが更に続ける
「お前も筋肉暴力市長見習って筋肉つけろよ。で、悪さした奴投げ飛ばせよ」
「どんだけ治安悪いんだよ。こんな平和な里にそんな奴いたら怖えだろ。
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