平安の鬼化後イケイケム様と鬼狩り兄上 鬼になってから頗る調子が良い。
薬師を殺してしまったので半端な状態での回復となり、いくつかの問題点が残った。日の光の下を歩けないことが最も大きな問題だった。それ以外に不便な点と言えば、食べる物だ。これまでの食べ物は酷い味がして受け付けられなくなった。しかし、体調が悪い時はいつも糊のような粥しか食べていなかったので、元より旨いものなど食ったことがない。だから食事については何が旨いのか解らなかったが、女を抱くようになってから、その肌に無性に噛み付きたいと思ったのだ。
薄暗い御簾の中で乱れた呼吸と共に汗ばんだ胸が揺れる。その白い乳房に噛み付くと、普段は聞き取れないほど小さな声で話す女が気色悪いほど甘ったるい嬌声をあげた。下品な女だと思いながら、そのまま肉を噛み千切ると、それは悲鳴に変わった。
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