Recent Search
    Sign in to register your favorite tags
    Sign Up, Sign In

    kukumamasann

    ☆quiet follow Send AirSkeb request Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 6

    kukumamasann

    ☆quiet follow

    書きなぐったのを上げときます。スパコミ前にこんなん書いてバカかな?????
    pixivであげてる小説の男主と、ngくんのIF恋人時空。何書いてるんですかね?????

    IF ng×有利 【可愛い君は】 恋人が自分以外を優先させているのは、とんでもなく腹立たしいものなのだということを、面倒臭がりの彼でも理解した。

    潔世一の幼馴染で、彼に信頼も置かれている男。それが『夏目有利』という無名のMFであった。MFなんて、パス回してくれるポジションでしょ?そんなパスを受ける時に、違いなんてもんある?なんて、そんなことを凪は思っていた。

    ……そんな凪の考えは、彼からパスを受けた瞬間に、一瞬で崩れ去ったのだが。

    凪の前に、トンとやってきたパスは、下手にトラップなんてしなくても吸い付くように転がった。パスを受け、一呼吸置いた後、ゴールへとボールを押し込んだ。ブワっと吹き出すようなアドレナリン。やってやったぞという満足感。全てが『喜び』で、凪を包み込んでいた。何度も何度もパスを受けているうちに、彼はこんなふうに考えるようになった。

    このパス、ダイレクトシュートしたら、もっと凄いかも。
    玲王も含めた3人でサッカーをしたら、きっと楽しい。
    俺、もっとこのパスが欲しい。



    『夏目有利』が欲しい。



    それが、凪誠志郎という男が、御影玲王や潔世一以外の人で見せた強い欲求であった。
    そんな感情をひた隠して有利と関わるうちに、凪はどんどんと彼に堕ちていくのがわかった。自分より年上のくせに、ほけっと笑ったあどけない表情も、試合中の真剣な顔も、彼お手製のレモンティーを作っている時の動作も、全てが愛おしくなってたまらない。そんな初めての感情に、凪誠志郎は戸惑いつつも、嫌いではない、むしろ、もっともっと、1番近くで彼を見ていたくなった。
    だが、見ているだけでは駄目だとも悟っていた。
    なぜなら、彼はMFとしての成果を出し、かつ様々な選手に目をつけられるようになったから。さすがに凪は焦った。自分以外の選手が有利からパスを貰い、しかも私生活でも隣に座っているという事実に、気が狂いそうだった。なので、とりあえず、推してみることにした。彼の前で甘えたり、ちょっと引っ付いてみたり、色々試してみた。
    次第に有利がこっちを意識し始めた頃に、丸め込んでカッ食らった。あれは凪も有利もお酒を飲んでいた、というのも一因にあるが、お互い意識していた、というのも一つの要因かもしれない。凪の部屋で、二人きりで、そっと肩に触れても真っ赤な顔をして抵抗しない彼に、凪の理性は切れてしまった。彼のびくつく体も、惚けた顔も、蕩けた瞳も、いつもより程よく色付いた肌も、全てが愛しくてたまらなくて、柄にもなく面倒臭くなかった。きっと、こんなのは有利だけ。
    そして、アタックして恋人になった上に、同棲まではじめたわけなのだが、どうにもこうにも最近有利と顔が合わない。凪が近づけば逃げてくし、顔を見ればそらされるし、抱きしめようとしたら避けられる。さすがの凪でも許容できなくなり、彼の手を引っ張り、壁に体をよせ、両手で左右を固めて逃げられなくする。いわゆる、壁ドンである。

    「あっ。なな、凪君……!?」

    「……ね、有利。いいかげん俺も悲しいんだけどさ、なんで逃げるの?」

    彼の瞳を見つめながら、凪はこてんと首を傾ける。「うっ」という短い声とともに、有利は一瞬視線を逸らした後、意を決したように声を上げる。



    「恋人なんて、は、初めてで。どうしていいか、わかんないんだよ…………!!!」



    ぼっと火が出そうなほど頬を赤らめた彼の言葉に、凪は強く胸を押さえた。
    つまり、彼は恥ずかしくなって凪のことがまともに見れず、幼馴染に逃げていた、ということである。それを理解した瞬間、どうしようもない愛おしさに、凪はため息をついて額を抑えた。

    は、なにそれ、ずっる……。

    ノックアウト。その言葉がまさにピッタリだった。恋人がそんなことを考えていたとは予想していなかった。勢いよく有利に抱きつき、向かい合うようにあぐらをかいた自分の足へと座らせる。そして、真っ赤になった顔をじっくり眺めたあと、彼の唇に噛み付いた。



    「ふ、凪くっ……!?」

    「はぁ、有利可愛すぎ……。」

    「かわ……!?いや、別に可愛くない!!!!!」

    「可愛いよ。恥ずかしそうな顔も、とろんとした目も、やわっこい口も、全部好き。」

    リンゴみたいな真っ赤な有利の顔を、瞼を、唇を、流れるような動作でそっと撫でる。それだけで、有利は湯気が出るほど熱を持つ。そんな彼に、また凪は口角を上げた。
    また、有利の唇にすいつこうとした、次の瞬間。

    タイミング悪くなり出すのは、スマホの着信音だった。

    「……はぁ?タイミング……。」

    それが自分のスマホの音だと気づき、凪は面倒臭がりながらもスマホを取り出す。表示されている名前は、自分の愛しい人の幼なじみ。溜息をつきながら電話に出た。面倒くさいから、音量を上げる。ちょっと残念そうな顔をした有利を横目に見つつ、凪はテーブルにスマホを置いた。

    「もしもし?」

    『あ、凪?急にごめんな。ちょっと有利のことで話があるんだけど……。』

    有利について?有利と凪が顔を見合せつつ、潔の声にみみをかたむける。






    『お前、もうちょっと有利の事逃がさないどいてくんない???いいかげん惚気話聞かされるこっちの身にもなってくれよ。有利、「凪くんの顔が良すぎて見れない。」とか、「近くにいるだけでかっこよすぎてしんどい」とか、呼び出されるたんびに色々言ってんだよ。何が嬉しくて俺幼馴染からお前の惚気聞かなくちゃなんねーの???』


    その言葉に、凪は固まった。

    まさか、そんな、あの有利が?そんな惚気話を???と大混乱をする中、凪はそっと有利の方に目を向ける。次の瞬間、ドタバタと騒がしい弟と共に、リビングを出て行く有利。最後に見えた耳は、真っ赤。スマホを耳に当てるのすら面倒くさくなった凪は、音量をMAXにして会話をしていた。それが、彼の耳にも入ったのであろう。幼馴染に自分が凪のことをどう思ってるのか、全てばらされて恥ずかしくなって、彼は逃げたのだ。
    ……本当に、自分の恋人は俺をどうしたいのか。
    凪が有利への愛おしさでいっぱいいっぱいになっていると、『今の音なに?有利?』という潔の声。

    「ごめん、ちょっと話してくるから切る。」

    凪の言葉に察した潔は、『おう……程々にな……』と返し、電話を切る。
    さて、自分の恋人の足音からして、多分寝室に逃げたのだろうと凪は予想した。

    馬鹿だなぁ。自分からそんなところに逃げ込むなんて、袋のネズミじゃん。

    ぺろりと舌なめずりしながら、白銀の狼は部屋を出て、寝室へと足を向ける。
    リビングはシーンと静まり、21時を刺ながら時を刻んでいる、時計の音だけが部屋に響く。




    ______まだ、夜は始まったばかりである。





    Tap to full screen .Repost is prohibited
    💖😭💴💒💒
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    kukumamasann

    DOODLEスパコミで無配にしたegさんとくらげちゃんの話。pixivにも投稿しましたが、一応こっちにも投稿します〜〜😊😊😊スパコミ楽しかった!!!!
    クラゲの君【eg×名前あり女主】 『名は体を表す』というが、それをここまで体現出来るやつがいるのか、とそいつを見て思った。

     またま通りがかった女子サッカーチームで見かけたそいつは、コートを漂うくらげかと思った。色素のうすい水色の髪を揺らしながら、ゆったりと動くのに、触手で刺すように相手の不意を付いて、シュートを決める。それが、『水面くらげ』であった。
     女子サッカーにはあまり興味がなかったはずなのに、気づけば視線はそいつを追っていた。それに気づいてか、彼女も俺を見つけると手を振ってくるようになった。そして、選手同士だからか話をするようになった。ふわっと笑う彼女は、試合の時よりも雰囲気が5割増しで柔らかい。試合以外ではポケっとしたり、転んでみたり、ほけほけしている姿が何だか危うくて、時々そいつの様子を確認するようになった。今までサッカー以外に興味なんて特になく、人も才能があるか無いか、自分の手駒にできるか、そんなことしか考えていなかったはずなのに、自分のそんなかんじょうに正直驚いていた。こんな風に、人を思いやる気持ちが自分にも残っているとは、思ってもみなかった。
    3901

    recommended works