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    kukumamasann

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    kukumamasann

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    pixivで連載中の男主の小話。
    isgからみた幼馴染の男主yur君の話。
    こういうすれ違いの幼馴染の話、大好きなんですよねぇ☻

    #男主
    maleLead
    #bll夢

    【bll夢 男主】あいつのパスを、受け取るために。【isgの独白】 潔世一には、幼馴染がいる。



     幼馴染の夏目有利は、優しく、そして努力の天才だった。
     世一がサッカーをやりたいと言ったら、一緒にやってくれたし、世界一のFWになりたい、と言えば、バカにせず『じゃあ、その隣に居れるように、俺もMF頑張ろうかな』なんて言ってのける、そんな奴だった。
     そして、本当にMFとして努力を重ね、世一を試合中に輝かせてくれる。そんなMFに彼はなるよう、練習を重ねた。彼のパスの精度は上がり、そして、かゆいところに手が届くような、欲しいところに来るような、そんなパスを出す幼馴染が、前よりもっと大好きになった。
     毎日一緒にサッカーをした。毎日パスをねだった。毎日彼が隣にいることが、世一の当たり前だった。



     「世一、世一のおかげで、きっと今の俺があるんだ。MFとしての俺が。だからさ、ありがとう。」



     彼自身が努力したから、MFとしての技術が上がったのに、そんな風な事を有利が言うもんだから。彼の試合中にギラリと光る青い瞳が、青空のように綺麗で、そして、どこか凶暴に、怪しげに輝くから。……世一は、さらに夏目有利と言う男にハマっていくのだ。
     これからも、ずっと彼の隣にいれるのだと、世一は信じて疑わなかった。



     ______しかし、ある日の事だった。



     「俺、県外の高校行こうと思う。」

     「……は。」



     幼馴染から言われたのは、そんな二人の距離を引き裂くような一言だった。

     一緒に行こうと言ってたのは、県内のサッカーの名門高校。でも、彼は県外の、しかも、一人暮らしをするであろう距離の高校だった。



     「ここ、俺が気になるMFがいるんだ。それに、監督もMFだったみたい。だから、俺ここに行きたいんだ。」

     「え、一緒に、高校行くって言ったじゃん……。」

     「俺、もっと自分の技術をあげてみたい。ここに、俺が欲しいものがある気がする。だから、ここに行く。」



     なんで、と言う思いと、行かないでと言う胸を締め付けられるような気持と、ごちゃ混ぜになって、そして、抵抗しかできなかった。有利に引っ付いたり、「一緒の高校に行こう!」とわがまま言ったり、そんな小学生じみた抵抗。しかし、彼も彼なりに考えがあるようで、世一のわがままに、今回は流されてはくれないようだった。



     「世一、お前に、もっと最高のパスを渡せるようになりたいんだ。その為に、俺、もっともっと頑張りたいんだよ。」



     そっと自分の頭を撫でられながら、真剣な表情でそんな事を言われてしまえば、首を縦に振るしか、世一はできなかった。







































     それから3年。幼馴染とはしばらく会ってはいない。
     高校に入った俺は、、監督の掲げる『ワンフォーオール・オールフォーワン』と言う言葉に違和感を抱えつつ、しかし、周りのチームメイトにも流されつつ、『和』を大事にするようになっていた。
     ……おかしい、自分は、もっとガツガツしていたはずでは?シュートに、貪欲だったはずでは……?
     そう思ったら、世一は自分から幼馴染に会いに行くことが、出来なかった。今の自分では、彼に会うのが、ダメな事な気がしたのだ。
     ……でも、世一は彼が何処かのチームに入ったのだと、それだけは彼の両親から聞いていた。すぐさま、彼のチームの試合を見に行こうとチケットをとった。彼に内緒で、見に行った。
     無名なチームであったが、有利はその中で、俺には輝いて見えたのだ。トラップも、相手の体制を崩しながらのフェイントも、軽々とやってのけているけど、前よりも格段に技術が上がっていた。



     そして、彼のパスの精度だ。



     隙間をぬうように、それでいて、FWの蹴りやすい場所へすとんと落ちる、そのパス。
     ……受け取っている、FWが、うらやましかった。
     しかし、今の自分にはそんな資格がない。
     昔のように、シュートをせず、味方にパスするような自分など、彼にはふさわしくないと、そう思ったのだ。
     ……それに、きっと彼も俺の事など、忘れているだろう。こんな、小さいときにだけ一緒にいたような、幼馴染の事など、きっと忘れているに決まっている。



     「……また、有利とサッカーしたいなぁ。」




     ほろりと涙と共にこぼれたそんなつぶやきは、幼馴染にはきっと届かないのだ。





































     ブルーロックで、一番のエゴイストになった。
     一番の、FWになった。



     今なら、あいつの隣に立てると、自信を持って言える。
     だから、世一はインタビュアーに、こう返すのだ。



     「あ、俺、幼馴染がMFやってくれないならワールドカップ出ないんで。」








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    kukumamasann

    DOODLEスパコミで無配にしたegさんとくらげちゃんの話。pixivにも投稿しましたが、一応こっちにも投稿します〜〜😊😊😊スパコミ楽しかった!!!!
    クラゲの君【eg×名前あり女主】 『名は体を表す』というが、それをここまで体現出来るやつがいるのか、とそいつを見て思った。

     またま通りがかった女子サッカーチームで見かけたそいつは、コートを漂うくらげかと思った。色素のうすい水色の髪を揺らしながら、ゆったりと動くのに、触手で刺すように相手の不意を付いて、シュートを決める。それが、『水面くらげ』であった。
     女子サッカーにはあまり興味がなかったはずなのに、気づけば視線はそいつを追っていた。それに気づいてか、彼女も俺を見つけると手を振ってくるようになった。そして、選手同士だからか話をするようになった。ふわっと笑う彼女は、試合の時よりも雰囲気が5割増しで柔らかい。試合以外ではポケっとしたり、転んでみたり、ほけほけしている姿が何だか危うくて、時々そいつの様子を確認するようになった。今までサッカー以外に興味なんて特になく、人も才能があるか無いか、自分の手駒にできるか、そんなことしか考えていなかったはずなのに、自分のそんなかんじょうに正直驚いていた。こんな風に、人を思いやる気持ちが自分にも残っているとは、思ってもみなかった。
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