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    hirata_cya

    @hirata_cya

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    hirata_cya

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    マヴコンビに巻き込まれるドレン。大佐ノーマルスーツを着用なすってくださいシリーズ。

    #シャアシャリ

    助けてください、シャア大佐!「乗機が破壊された時が私の死ぬ時なのだ、大尉」
    「機体は備品なので代えがありますが大佐に予備は御座いません。ご自身の予備を用意できてからどうぞ」
    「船外活動の際は着ている」
    「出撃の時も着用してください」 
     たまには艦内を見回るかとバーに掴まって水平移動していると、ソドンの通路で言い争う声。
     そっと曲がり角の先を覗いてみれば、数km先からでも視認できそうな赤い軍服に白いヘルメットというやたらと目立つ格好の問題児……もとい上官に、最近その相棒のようなポジションに落ち着いた真面目な同僚が詰め寄っていた。
    「今更私がノーマルスーツなど真っ先に着てみろ、兵が恐慌状態に陥るぞ」
    「やってみなければわかりません。それに安全対策は上官がきちんと率先して行ってこそ部下もついてくるというものです」
     木星帰りの発する安全対策についての言葉にはとてもとても重みがある。それを上官が受け入れるかどうかはともかくとして。
     なるほど、彼は頑なに出撃時のノーマルスーツ着用を拒む大佐を必死に説得しようとしているのだ。ソドン勤務の兵士たちが着任初日で諦めた難行を。
     一度言い出したら聞きやしない、そして飛び出していったら帰っては来ない赤い彗星相手になかなか粘るなと感心して眺めていれば、灰緑の頭が突如ぐるりと振り向いた。
     できるだけ音は立てないようにしていたはずなのに。げに恐ろしきはニュータイプ。
    「ドレン大尉もそう思われますな?」
     有無を言わさぬ圧を感じる。
    「いや、艦長は乗組員すべてが着用を終えてから着用をすべきか、と……」
     あまりに咄嗟だったのでつい正直に答えてしまい、鋭い右目の眼光が此方を射抜く。
     ニュータイプでなくてもわかる、この目は大佐に悪い影響を与えたのはお前かと言っている。誤解だと必死に視線で訴えるも、灰色の幽霊の背後で声を出さずに大笑いしている赤い軍服を見つけてしまう。元はと言えば大佐のせいであるのに。この野郎。
    「大尉殿とは艦内の安全対策についてじっくりと話し合う必要があるようですな……」
     ゆらりと近づいてくる長身の後ろにメガ粒子砲を四門構えたキケロガの幻影が見える。
     MS乗りの部下たちが鉄火場での窮地にて通信で口にするのを聞くことはあるものの、艦長の任を仰せつかっている自分はまあ機会に恵まれんだろうなと思った言葉が思わず絞り出すようにして口から飛び出してきた。
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    Replies from the creator

    hirata_cya

    PROGRESS・軍事知識は無い
    ・ソドンの構造は全部嘘 ウソドン
    ・メインブリッジ→一番上
    ・サブブリッジ→真ん中あたり
    ・格納庫→一番下
    ・大佐が遊んでるだけということでお楽しみください
    冒頭部分→https://poipiku.com/7887705/11517886.html
    エピローグ(2ページ目から)
    →https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=24382867
    ソドン鬼ごっこ(本編)「78番ハッチを目視確認!開放状態でありますが、侵入者の姿はなし!」
    「探せ! 第二艦橋サブブリッジの周囲を虱潰しだ! 銃座の周りもくまなく調べろ、あれだけ目立つ人だ、そう長く逃げ隠れはできん!」
     第一艦橋メインブリッジへ続くエレベータの扉は冷たく固く閉ざされている。
    「侵入者の捜索は難航しているようであります」
     エレベータホール前の警備を任命された兵士のひとりが、受話器に耳を付け、通信機から飛び込みつづける情報を端的に告げた。
    「……不気味だな」
     この場の指揮を任されている軍曹は、眉をひそめて項を掻きむしる。
     第一艦橋へ続く最短ルートはこのフロアにあるエレベータだ。
     しかし、エレベータは一度乗り込んでしまえば到着するまで逃げ場がなく、搭乗階と到着階が各フロアに表示されるため待ち伏せに遭いやすい。安全を期すならエレベータを使わず連絡通路で遠回りする選択肢を取るだろう。
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