Recent Search
    Sign in to register your favorite tags
    Sign Up, Sign In

    daihuku_huku45

    ☆quiet follow Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 24

    daihuku_huku45

    ☆quiet follow

    イベント行きたい人生じゃった。
    浦と白

    「コレ一冊クダサイ」
    「ハイ、毎度あ、りがとう、ございます」
    受け取ったお金をお釣り箱に仕舞い、笑顔を作って顔を上げると目の前に立っていたのは白い肌に白い髪、金色の瞳。見知った顔がアタシの本を指差しながらアタシより背が低いのに見下ろすという器用な事をやっていた。
    「テメェ等全員人気だな。並ぶだけで苦労したわ」
    「いやぁ、おかげさまで結構売れてます」
    「へぇ…俺受けで?」
    「白サン受けで」
    白サンの後ろの方がアタシと話してる事で迷惑そうに白サンを見上げたがアタシの本と白サンを交互に見て黄色い悲鳴をあげた。その悲鳴で周囲が何事と白サンを見て全てを察した。
    黒いツナギで中のTシャツは白だった黒崎サンと色違いのTシャツが黒で白いツナギ姿の白サンは肩にトートバッグを掛けていた。ちゃんと勉強したのか動きやすいように来ているらしい。
    財布から本の金額ピッタリの硬貨を取り出して差し出してくる手をギュッと握り、滑らかな肌を指先で撫でる。
    「白サン、この後のご予定は?」
    「予定聞くのに手を握るんじゃねえよ。あと触り方が気色悪ぃ!この後は予定があるし無くてもテメェと何かする気はねえ」
    「いつもながら酷いっすねぇ。喜助悲しい!」
    「うっぜ」
    振り払われた手でお金を受け取って本を差し出すと態度の割に丁寧に受け取ってトートバッグに仕舞った。何冊か入ってるって事はどこか寄ってきたんスかね。どこ行ったんでしょ。
    「ありがとうございました〜」
    「おう。じゃあな」
    一歩横にズレて手をヒラっと一度振って去ろうとした白サンにそういえばと手を伸ばし、ギリギリ届いた人差し指を握って引き留めた。
    「あ、白サン。ご予定って何か聞いても?」
    「一護と斬月サンとラブホ行くんだよ。今のラブホってオフ会とかに使えてすげぇんだろ?気になって一護達に言ったら行こうって話になったんだ」
    「え」
    「じゃあな。頑張れよー」
    え?ラブホ?ご一緒させてほしいんですが!?
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    💖
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    recommended works

    gohan_oic_chan

    PAST行マリ
    卒業後同棲設定
    なんか色々最悪です
    証明 朝日を浴びた埃がチカチカと光りながら喜ぶように宙に舞うさまを、彼はじっと見つめていた。朝、目が覚めてから暫くの間、掛け布団の端を掴み、抱きしめるような体勢のまま動かずに、アラームが鳴り始めるのを待っていた。
     ティリリリ、ティリリリ、と弱弱しい音と共に、スマートホンが振動し始める。ゆっくりと手だけを布団の中から伸ばし、アラームを止める。何度か吸って吐いてを繰り返してから、俄かに体を起こす。よしっ、と勢いをつけて発した声は掠れており、埃の隙間を縫うように霧散していった。
     廊下に出る。シンクの中に溜まった食器の中、割りばしや冷凍食品も入り混じっているのを見つけると、つまみあげ、近くに落ちていたビニール袋に入れていく。それからトースターの中で黒くなったまま放置されていた食パンを、軽く手を洗ってから取り出して、直接口に咥えた。リビングに入ると、ウォーターサーバーが三台と、開いた形跡のない数社分の新聞紙、それから積み上げられたままの洗濯物に囲まれたまま、電気もつけずに彼女はペンを走らせていた。小さく折り曲げられた背が、猫を思わせるしなやかな曲線を描いていた。
    13177