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    なさか

    ☆原神(ディルガイ)
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    なさか

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    じりじり追い詰めてたディルとわかっていながら逃げなかったガイアの話

    #原神BL
    genshinBL
    #ディルガイ
    luckae

    壁際心理戦昔から"窮鼠猫を噛む"と言う言葉があるけれどずっと追い続けた猫と、 追い続けられていた鼠の間に、親愛という情が生まれることはないのだろうか。 四六時中追って追われて、そんな関係が続いたのならいい加減感情と言うものにも変化が見えるのでは、とディルックは思い始めていた。 追い詰められた鼠がとうとう、と言うときに諦めて猫にその身を委ねるほどに情が湧くことなど、 もっての他だ、とこの世界は言うのだろうか。


    「……俺はしつこい奴は嫌いだ、よ」


     壁際に追い詰められてもなお、自分より背丈がほんの少しばかり高い相手を睨みながらガイアが言った。
    次々に言い寄られる言葉を話半分で聞きながらのらりくらりとかわしていたら、いつの間にか追い詰められていた。身も、心も。 しくじった、とガイアは唇を噛む。

    「僕は、そんなにしつこいかい」
    「しつこい」

    (お前がそんなにしつこく迫るから、気付いたら気にするようになった、などと一生言ってやらない)

    「じゃあどんな僕なら、君は良いと言ってくれんだ?」
    「……旦那様以外の選択肢はないのかな?」
    「だって僕は君を愛していて、君もきっと僕を愛してる」

     (あぁそういえば、お前は何時も自分に対しては素直で、正直で、自信たっぷりだった)

     そしてそういうところに自分は惹かれてしまったのだとガイアが気付いたのはもう大分前のことだった。 今まで逃げおおせてきたけれど、今回ばかりは逃げ切ることは不可能だと悟る。
    追い詰められた、と認めるのはガイアにとって甚だ癪だったけれど。

    「お前は本当に、」

    (愛すべき存在、だな)

    其処まで言うのなら大人しく捕まってやろう、と ガイアは不敵な笑みでもってディルックに答えて見せた。
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    @ay8mk5dg

    PROGRESSメイドの日ディルガイ。主にワイナリーメイド長のエピソードからわかる幼少期の二人のお話(イベストネタバレ有り注意)
    メイドの日ディルガイ進捗「ふふっ、ガイア、僕に隠れて何してるの?」
    「義兄さん……!」

     アカツキワイナリーが見える小高い丘の上で子どもが一人楽譜を眺めているかと思えばそれは小さな頭がもう一つ増えた。青い触覚は慌てて赤に目線を合わせたつもりだったが、背中から覗き込もうとしていた赤い毛玉は気にすることなくぴょこ!と義弟であるガイアの隣に座るのだ。

    「はい、お水とサンドイッチ。多分ここだろうと思ったからね。適度にお休み入れないと疲れちゃうよ」
    「ええと僕……」
    「ガイア、最近僕から離れて一人でいること多いんだもの。なにしてるか気になるでしょ?」

     晴れた日に小高い丘の上で小さな子供が紙と睨めっこをしながら一人でいる姿など、最近のラグヴィンド家の様子を知っている者ならば何をしているか一目瞭然なのだが、この活発な跡取りは中々納得がいかずに本人に突撃してくるのだから、性格がは対称的と言われる所以である。それでも大人たちに何か言われたのか子供でも持てるサイズのバスケットを持参してきたのだから、出会った頃あたり構わず連れ回していた頃よりは成長したのだろう。メイド特製のレモネードをコクコクと飲みながらガイアは練習疲れを癒すため。ディルックは冷えたままがいいだろうとばかりに走ってきたので熱冷ましに。結果2人とも喉が渇いていたので一気にコクコクと飲み干してしまったのだ。
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