恋人の日なので恋人の日なので
「ライトさんから会いに来てくれるなんて嬉しいな」
にこりと女ウケしそうな綺麗な笑顔を向けライトを迎え入れる。
恋人という関係になってから教えられたマンションの一室は合鍵を渡されてからも進んで訪れたことはなかった。
「連絡くれた時は本当に嬉しかったな〜ね、飲み物用意するよココアでいい?」
「ああ」
こころなしかうきうきとした様子の悠真にライトが流石にもう少し自分からも行動すべきかと内心申し訳なさを感じているとカチャカチャとキッチンで支度をする音がした。
「悠真」
「えっ、」
装飾の多い上着を脱いでキッチンにいる悠真に後ろから抱きつく。
普段自分から甘えることの少ないライトからの抱擁に驚いたのかコップに注いだ状態で固まってしまった悠真の手から溢れそうになっている牛乳を掴んで台に置く。
760