以上踏まえて
ロナ君が幼少期に会っていた妄想
「寂しい?」
「ジョンがいるから寂しくないよ・・・でも、君が居たらもっと楽しいのになあ」
リップサービスのような言葉に隠したのは本音に子供は空色の瞳を真ん丸にした後
むんずと横に咲いていたバラを徐につかんでちぎって
「ぎゃ!何やってるの君!!?」
「バラ抜いて悪かった。でも」
子供は自分の血に濡れたバラを差し出す
「一緒に居てやるから。そんな顔するな」
そんなロナ君を十年後に『あの時の約束を果たしてもらいに来たよ』っていう
吸血鬼の執着の話
※家主ドと家政婦ロ
「俺、手を出さないくらいに魅力ねぇの?」
夜のベットの上、青い目を潤ませて腰の上にまたがりながらロナルド君は言った言葉に
ギリリと口の中をかむのはこの状況でも興奮してしまう本能と苛立ちを隠すため
(ああもう!この子はなーーーーんにも分かってない!魅力がないどころか魅力が溢れすぎてて蜘蛛の糸になりそうな理性を、なんとか保つだけで精一杯だったっていうのに!ああ、もう!)
本当だったらまだ、余裕があって、優しくて頼りがいのある大人でだけの姿だけを見せていたかったのに。
またがっていた腰を掴んでさらに密着させれば、気づいたのであろう目がパチクリとみひらく
「え???」
「だれが、魅力がないって?」
「え・・・だって」
(略)
「お願いだから私を煽らないでくれたまえ。君を大切にしたいんだ」