ぬくまる 秋も深まりだした頃、こはくとジュンの寮室にこたつが設置された。
「まだ早いだろう」とか「いいなぁこたつ、うちの部屋も買わない?」だとか、様々な会話がちらほらと寮内でも成されたので斑も彼らの部屋のこたつの存在は早い段階で知ることになった。
やがて二人と親交のある面々が部屋を訪ねるようになった。遠目に、藍良や真、茨などの背中が彼らの部屋に消えていくのを見たことがある。藍良はアイドルグッズを、真はゲーム機器を、茨は仕事用だろうか、書類の束とPCを手に扉の向こうに消えていった。
そんな彼らの後ろ姿を見送りながら、斑は悶々とした日々を過ごすこととなった。
斑はこはくと恋人関係にある。ユニット解散後、二人で居心地の良い距離を探っていたらいつの間にかこうなっていた。
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