「え、だって…結婚するんじゃないんですか?」
「誰が?誰と?」
「オレが、いばらと…」
「だから最近やたらと彼氏面してきてたんですか?付き合ってもいないのに?将来結婚するからと思って??」
「いばらが言ったんじゃないですかぁ…。22でお付き合いして、27で結婚して、32でパパになって愛妻家路線にシフトする、んでしょ…?オレらまだ20歳なんでお付き合いはまだ……」
「そうなればアイドルとしては最高ですね、という話でしょう!そのためにアイドル的にもジュン的にもいい人を探してやるから好みの女を教えろと言ったんです!自分とだなんてひとことも言ってないでしょう!第一、自分と結婚したらパパにはなれませんよ。オス同士なんですから」
「今どき方法なんていくらでもあるじゃないっすか〜。それに愛妻家?愛夫家?なら別に子供はいなくたっていいですし…」
「……子供の話は一旦置いておくとして。じゃあつまり、ジュンはこの1年間『あんまりプロデューサーの俺がちょっかいかけることでもないですし、あまりにも作為的な方法で引っ付けて初恋捧げさせるのも気の毒なので、好きな人くらい自分自身で見つけてくればいいですよ。その場合、大体2年くらいでお願いします』という自分の親切心をフル無視して『茨がオレのお嫁さんなんだ!』と勘違い暴走した挙句、殿下や閣下のみならずES中に恋人疑惑が広まるくらいの世話焼きぶりだった、と。……まさかここまで阿呆とは…」