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    あもり

    @34182000

    二次創作小説置き場です。
    現在格納済み:fgo、遙か3、バディミ、スタオケ、水星の魔女、マギなど色々

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    あもり

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    24年3月17日春コミで出した、無配ペーパーの小話再録です。そのいち。
    アラジンと白龍、2人のデリカシーゼロな話です。
    カップリング要素は白龍とジュダルですが、この話にジュダルは直接出てきません。あとアラジンと白龍はカップリングではありません。2人は飲み友マックスハート!って感じです。そうかな?
    めちゃくちゃ楽しく、カラッとかけました。

    #マギ
    magi

    デリカシープラスマイナス お酒というものは、人が普段理性で押さえている様々な箍を外してしまいやすい。アラジンは滅法それに強かったが、対面に陣取る白龍はめちゃくちゃに弱かった。お酒の席はある程度まではご愛嬌。その中で繰り広げられる、馬鹿らしさも面倒くささも、味ではあるのだが。

    「白龍くん飲み過ぎだよ」
    「今日は全然飲んでませんよ」
    「後ろの空の酒樽みてから言ってくれる?」
    「大体こんなに飲みたくなるのはあいつが悪いんです」
    「ジュダルくん?」
    「そうです」
     また勢いよく杯を空ける。あーあーと思いながらも、アラジンは黙って眺めていた。ここまで勢いに乗った白龍の、お酒を止める方が面倒だと経験則でわかっているからだ。
    「俺はずっとアイツがいつ遠征から帰ってきてもいいように色々と準備をしていたんですよ、こっちは!それなのにアイツときたら勝手に色々と初めておいて、」
    「ストップストップ白龍くん!!」
    話の流れが完全に怪しくなり始めた。慌てて待てをかけてようやく白龍の勢いが止まる。危なかった、とアラジンはホッと胸を撫で下ろす。本当に焦った。
    「何ですか」
    「僕、知り合いのベットの話は聞かないことにしてるんだよね」
    「……今更カマトトぶっても無駄ですよ。あなただって他人の女性の胸に興味津々だったじゃないですか」
    「そ……そうだったかもしれないけど!それとこれは別なんだよ!!」
     何を今更とこれ見よがしにため息をつく姿を見て、慌てたように立ち上がる。
    「僕もよく知らない人の話はいいよ!?でも知っている人が、誰かにしか見せない顔をあえて一方的に見せられてるのは気まずいんだよ!!君だって聞きたくないだろ、あんまり言いたくないけどアリババ君の所とか!!」
     いきなり白龍の身体が椅子から滑り落ちた。
     ああもうほら、と言いながら駆け寄る。差し伸ばした手を断り、座り直したのを見て深々とため息をついた。
    「もう巻き込まれたくないんだよ……僕はあの二人の事ですら持て余しているのに、これ以上抱えたくないんだよ……」
    「は?上手くいってないんですか、あの二人」
     と少し考えて白龍は改めて言い直した。
    「あ、やはりいいです。これは本人に聞くとします」
    「君はもうちょっとデリカシー持った方がいいよ?」
    「あのおふたりに関しては、大体の事はアリババ殿が悪いですからね」
    「はいはい」
     酔っ払いなんだから、と言いながら水を渡したが無視して再度アルコールを注文された。夜はまだまだ長くなりそうだ。
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    あもり

    DOODLE突然始まって突然終わる、シンドバットとユナンの幕間、ユナン視点。時間軸的には本編開始前のつもりです。シンドリアにふらっと遊びに来てはシンドバットのそばに居たいけどいられないことを痛感して離れる、みたいなめんどくさい猫ちゃんムーヴ的行動を何度かしてそうだなぁ〜と思いながら書きました。この2人もなかなか複雑でいいよね。
    不変「言った本人は覚えていない軽くて適当な言葉ほど、うっかり他人を救ってたり殺してたりするものさ」
     開放された窓から南国特有の生ぬるい風が流れてきて、適当に括った髪がそよぐ。僕に向き合うシンドバットの顔は無愛想のままだった。何もとって食いやしないのにと思っていると、
    「そっくりそのままお前に返してやる、ユナン」
    「……ふふふ、根に持つなぁ」
    「俺はお前と違って忘れっぽくないからな」
     わかりやすく捻くれて拗ねた事を言うものだから、思わず笑ってしまう。こんな分かりやすく、変なー警戒心と好奇心があいまぜになった顔。人間の表情筋ってこんな複雑に動くものなんだと感心する。
     それに、こんな人間的で複合的な表情はきっと自分以外にシンドバットは見せないだろう。八人将たちには甘えているからここまで警戒の色は混ざらないし、対外的には七海の覇王としての役どころと面の良さを存分に活かしている。かつて興行として舞台に立った経験も織り込んでいるはずだ。
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