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    noa1044974

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    ヌヴィフリ小説置き場
    たまに原神考察もあります!

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    ヌヴィフリ 幸せな結婚パロ

    わたしの幸せな結婚パロになります。ちょっと設定を変えています
    冷酷無慈悲だと噂の経つヌヴィのところに嫁ぐことになったフリーナちゃん
    けど出会ったヌヴィレットはとても優しくて……

    #ヌヴィフリ
    NeuviFuri

    幸せな結婚この世には異能という不思議な力を持つ人がいる。その力がある家は異能を継ぐために異能者同士で結婚するのが当たり前であり、それは僕の家でも同じだった。
    しかし僕には異能がなく、家でも迫害されている。
    逆に妹には妖怪などを見る見鬼の才があり、両親は妹に異能があると知るととても喜んだ。

    僕と妹の結衣は腹違いでありその為、父様も異能があり、好きな人との間に生まれた結衣ばかり可愛がる。
    きっと結衣みたいな可愛らしい少女が世の中では愛されるのだろう。
    僕みたいな暗くみすぼらしい女性は愛されないそう思って毎日を暮らしていた。
    そんな僕と結衣は歳頃であったので互いに旦那様になる方に嫁ぐことになった。
    結衣は幼なじみの明様と……
    そして僕は冷酷無慈悲だと有名なヌヴィレット様の所に嫁ぐことになってしまったのだった。
    それは僕にはもう帰る家がないと言われたのと同じだった。




    ヌヴィレット様という方がどのような方なのかは噂だけで知っていた。
    冷酷無慈悲な男性であり嫁いできた人は全て泣きながら帰ったと聞く。
    だからとても怖かった。家を追い出され帰る場所も無い僕はヌヴィレット様のご機嫌を悪くしないようにする為に何でもしようと思ったのだが、ヌヴィレット様はとても優しい方だった。
    彼の家は今の世にはまだ珍しい洋館であり、男性の方が一人仕えていた。アッシャーさんというその男性は僕の家に使えるお手伝いさんより身なりも美しく優しい方であり、同じくヌヴィレット様もとても優しい。

    父がくれた緑色の振袖よりもドレスの方が似合うと言われ、とても高価なドレスを着て僕は過ごすことになった。
    何か手伝おうとしてもアッシャーさんに止められ、手が荒れているのをみてヌヴィレット様は毎夜、僕に薬を塗ってくれる。
    そんな温かな日々を三日ほど過ごした朝の朝食の時だった。

    「フリーナ。今日は街に買い物に行かないか?」
    「街ですか?」
    「ああ。今日は私も非番だからな」

    街などもう何年も行ったことがない。実家にいた時はあの家から出ることは出来なかったからだ。

    「行きたいです」
    「では食事が終わったら身支度をしよう」
    「はい」

    僕は頷き、そしてまた食事を始めた。

    食事が終わるとアッシャーさんが外に行く用のドレスを持ってきてくれた。白のドレスはまるで何処かの国のお姫様のようなドレス。
    こんな高価なものは着れないと言ったが、せっかくだからと言われ着ることとなり、薄く化粧もしてもらった。
    身支度が終わり玄関に行くとヌヴィレット様が居た。いつもの仕事服ではなく、黒のジャケット姿のヌヴィレット様は異国の方という感じだ。
    何でもヌヴィレット様の親御様は父上が異国の方だと聞いたのでその影響なのだろう。
    とても美しい。こんな美しい人が世の中にいるのだと改めて思ってしまう。

    「お待たせしました」
    「その服はやはり君によく似合っている。君は白や青が似合うな」
    「そ、そうですか?」
    「ああ。とても美しい」

    そう言われて恥ずかしくなる。
    自分は口下手なのだと言っていたヌヴィレット様だが、彼は僕を良く褒めてくれる。
    そして僕とヌヴィレット様は馬車に乗り街に向かった。

    久しぶりの街は様変わりしていて綺麗な人が沢山歩いていた。袴を履いた方は女学校の生徒さんだ。
    妹も通っていた。
    他にもドレスを着た人や着物を着た女性や男性が行き来している。
    街ではヌヴィレット様が必要なものを買い、僕はそれについて行く。
    ヌヴィレット様が美しいからだろう。先程から街の女性達がヌヴィレット様を見ている。

    「楽しいか?」
    「え?」
    「喜んでいるように見えた」

    そう言われてなんだか恥ずかしくなる。

    「君ぐらいの少女は本来、街などに来て遊ぶものだ。君が楽しいなら私も嬉しい」
    「ヌヴィレット様…」
    「欲しいものなどがあれば買うが…」
    「と、特にはないです」
    「そうか…」

    ヌヴィレット様は僕を見詰める。
    本当にお優しくて温かい人だ。
    この人の何処が冷酷無慈悲なんだろ?本当の冷酷無慈悲な人は僕の両親だと思う。
    そう思いながら僕はヌヴィレット様の横を歩き一緒に街を見回ったのだった。










    ヌヴィレットside


    冷酷無慈悲な異能者の男というのが私の巷での呼び名だった。縁談に来た女性が次々と帰ってしまうからだ。
    私の家は貴族であり異能の家。その為、縁談にくる女性も貴族であったが、私の今の家は貴族の中では小さくそれに怒るものや、男性の執事が嫌だと帰る等、理由はとても醜いものだった。それが数回続けば、冷酷無慈悲な男性だという通り名が着いてしまい、通り名が独り歩きをしてしまった。

    今回来たフリーナも、最初は今までと同じで直ぐに帰ると思っていた。
    だがフリーナは小さな家や使いのものには怒らず、私のそばに居てくれる。
    この家に来たばかりの彼女はとても暗く、そしてボロボロだった。
    高価な振袖の色はフリーナには似合っておらず直ぐにアッシャーに頼み彼女に似合うドレスを用意してもらい風呂にも入れた。
    荒れた手は薬と家事をさせないことで改善もしている。
    まだ家に来て一週間だが血色も良くなりアッシャー曰く少し体重も増えたそうだ。

    フリーナの家は異能者の家であり貴族でもある。なぜそのような家の子があそこまでボロボロになるのか?普通なら女学校に通い、それこそ綺麗にしているものだ。
    その事で何かが引っかかり、リオセスリ殿に調べてもらったらフリーナはよくある貴族のお家騒動に巻き込まれていた。
    私はリオセスリ殿に渡された書類を見ながら、怒りが湧いてきた。

    「彼女の家は貴族のお家騒動でもかなり特殊な事件だ。
    始まりはフリーナ様が生まれる前まで遡る。現当主であった公爵には幼なじみの女性が居た。彼女と結婚したかったがそこに何故かフォンテーヌ家という家の女性との縁談が来た」
    「フォンテーヌ…確か…失われた異能の家では?」
    「そうだよ。俺もかなり驚いた。まさか生き残りがいたとはな……」

    フォンテーヌという家は聞いたことがある。その家の力は異質であり今はもう失われていると聞いていたが存在していたとは……

    「フォンテーヌ家の力が欲しかった公爵の父、フリーナ様の祖父にあたるが、その人は無理に自分の息子をフォンテーヌ家のご令嬢と縁談をさせた。
    かなり強引だったが、フォンテーヌ家の女性と公爵は結婚をし、フリーナ様が生まれた。しかしフォンテーヌ家という家のことは詳しくは知らない公爵は彼女の血筋などに興味はなく、フリーナ様には異能がないと分かってからは彼女を迫害した」
    「フリーナの母は?」
    「彼女が生まれて少しして亡くなっている。死因等は分からなかった。そして母親が亡くなり公爵は元恋人と再婚しフリーナ様には妹が生まれた」

    フリーナの母の死は産後の日和が悪かったのか、又は病か……
    そう思うがリオセスリ殿でも見つけれないのなら闇に葬られたのだろう。
    それほどまでにフォンテーヌ家というのは異質だった。

    「それにしてもこれは酷すぎる」
    「そうだな。彼女の迫害が酷くなったのは妹が生まれその妹に見鬼の才が宿ってからだった」

    見鬼の才など異能者の中では下級のものがもつ才だ。
    ただそれでも喜ぶとはかなりめでたい家なのだろう。

    フリーナが実家についての話をしたがらないのは、ここまでひどい仕打ちをされことで嫌な記憶しかないからだ。
    やはり彼女には心を休める時間が必要だろう。街に出た時は笑顔もあったので少しずつだが人らしさを取り戻している。
    私は立ち上がる。

    「ヌヴィレットさん?」
    「フリーナ殿の家に行く。婚約するとしても話し合いはした方が良いからな」
    「分かった。今から会えるかアポを取るから少しまっててくれ」

    リオセスリ殿が戻って来るのを待ち、そしてアポが取れたので私はフリーナの実家に向かったのだった。












    面会許可はあっさりと降り、フリーナの実家に向かうとそこはかなり大きな屋敷だった。
    一見すれば名のある貴族の家だ。
    しかしフリーナはこの家であまりにも酷いことをされてきた。
    出てきたお手伝いの方に案内され、屋敷に入り客間に行くと美しい女性と優しそうな男性が迎えてくれた。
    フリーナの両親だ。

    「お初にお目にかかります。ヌヴィレット様。この度は娘を迎え入れて下さりありがとうございます」

    当主の父親、公爵殿は私に頭を下げる。

    「こちらこそ。単刀直入に言いたいが、私はフリーナ殿と正式に婚約したいと思っている」
    「婚約ですか?」
    「何もおかしなことはない。彼女は私の家に嫁いできたのだからな。しかし私達は貴族」

    私はフリーナの両親を見る。その顔には戸惑いがある。迫害した子が幸せになるのが許せないという顔だ。

    「貴族の婚約には結納金が生じる。しかし私は貴殿らがフリーナ殿にした仕打ちに対して怒りもある」
    「そ、それでは結納金は頂けないのでしょうか?」

    この家には異能者の跡取りは居ないに等しい。そのうち廃れる。
    だからこそ金は欲しいのだろう。

    「結納金は貴殿らが欲しい額を渡そう。だが金額提示をしそれを受け取るなら、フリーナ殿にはこれから先、関わらないと約束願いたい」
    「関わらないも何もあの子はそちらに嫁いだ身。だからもう……」

    母親が怒鳴るので私は席を立つ。

    「なるほど。それが貴殿の本来の顔か。では結納金は贈るが金輪際、フリーナ殿とは関わらないで貰おう」

    私はそのまま屋敷を後にした。
    これから先、フリーナは幸せになる。このような家とは決別して……

    「っ!?」

    帰り際、髪の長い少女とすれ違ったが私は気にも止めなかった。
    だから彼女の顔が赤くなっていた事などに気づきもしなかった。









    自分の家に帰るとアッシャーがフリーナは寝室で休んでいると伝えてくれた。
    昨日の疲れが出たらしく昼頃から体調を少し崩したそうだ。
    医者にも見せて、軽い風邪だと分かり大事を取っていると言われた。
    私に連絡しなかったのはフリーナが迷惑になると言ったからだった。

    「フリーナ」
    「ヌヴィレット様…けほ…けほ」
    「体調が悪いそうだな」

    フリーナの部屋に向かい中に入ると彼女は体を起こすが小さな咳をする。

    「ごめんなさい…」
    「謝らなくていい。だが体調を崩したなら我慢はしないで欲しい」
    「はい…」

    私はフリーナの背中を撫でる。

    「それと先程、君のご両親に会ってきた。婚約のことを言いに…」
    「え?婚約?」
    「ああ。私と君との婚約だ。嫌だっただろうか?」

    するとフリーナは首を横に振り涙を零す。

    「う、嬉しくて…僕…婚約なんて…思ってなくて…」
    「私はフリーナだから婚約をしたい。貴族は婚約の後一年後に結婚をする決まりだ。その為夫婦となるにはまだ先となるが……」
    「大丈夫です」
    「この家で君はこれから幸せになる。だからもう暗い顔はしないで欲しい」

    するとフリーナは頷き初めて笑みを見せてくれた。
    その顔はとても美しく、幸せにしたいと思えるほどだった。
    私はフリーナを抱きしめ、フリーナもまた私の背中に手を回してくれる。
    愛しい彼女の事が私はとても……
    そう思いながら私はフリーナに愛を囁いたのだった。



    end


    おまけ


    フリーナの小さな思い


    ヌヴィレット様の家に嫁いで僕の生活は何もかも変わった。
    優しい旦那様のヌヴィレット様を毎朝送り出してアッシャーさんと昼間は料理やお菓子を作る平和な日々。
    今日作ったクッキーを箱に詰めてヌヴィレット様の机の上に置く。
    婚約をすると言ってくれて嬉しかったし、そのお礼を込めて作った。
    ヌヴィレット様はどんな顔をするかな?
    また抱きしめてくれるかな?
    次、抱きしめてくれたら言わなきゃ……
    僕も貴方が好きですってね

    そう思いながら僕はクッキーの箱を見つめながら、ヌヴィレット様の帰りを待ちながら今日も平和な日々を過ごすのだった。






    end
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    noa1044974

    DONEヌヴィフリ

    存在が消える病を患うフリーナちゃんのお話です
    旅をするフリちゃんはある日、夢境の国にたどり着きます
    そこは夢と現実世界がある不思議な国。
    そこでフリーナはヴァイオリン二ストのヌヴィレットと出会い…

    存在が消える病はスタレのホタルちゃんの病と同じ症状です
    存在が消える病のフリーナちゃんのお話僕の存在は少しづつ消えていく


    僕は少しづつ存在が消える病にかかってる。
    この病は原因がよく分かっていなくて、ただわかるのは存在が消えていく病ってことだけ。
    乖離症とも呼ばれている。
    だから、僕、フリーナという存在は少しづつ消えていく。周りには気付かれないほどゆっくりだけど確実に消えていく。そしていつかはみんなの前から消えて居なくなって、多分記憶にも残らないと思う。そんな寂しい病だ。

    だからいつもは僕はずっと病の進行を止める効果がある、医療カプセルの中にいて外に出る時は体に小さな機械を付けて生命維持をしてる。
    その機械がないと僕は歩くこともあまり出来なくて、病の進行も速くなる。
    医療カプセルも機械も僕を拾ってくれた組織の人が僕の為に用意してくれたものだ。彼らはみんな優しくて、機械があれば少しだけど外に出れて皆と同じ様に歩けてそして与えられた任務もできる。
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