Recent Search
    Sign in to register your favorite tags
    Sign Up, Sign In

    もがみ

    @mogamidesu

    ☆quiet follow Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 12

    もがみ

    ☆quiet follow

    カインくん視点
    気持ちオーカイ

    数年後の話のつもり

    おあいこもしも人間だったら

    俺には兄弟がいただろう

    毎日、家は祭りのような騒ぎで
    両親は手を焼くだろうけど
    あの人たちなら、きっと上手くやるはずだ

    俺は剣の稽古に明け暮れる日々を送っていて
    何れ、騎士団に入隊するだろう

    あの人の背中を追いかけて
    追いつこうとする

    もしかしたら、
    俺が人間だったら
    あの人も違う結末になっていたかもしれない

    騎士団の仕事を続けて
    ……今の年齢なら、結婚しているかもしれない
    それで運が良かったら子供がいて
    両親が孫を甘やかすから、時々、苦情を言うんだ

    俺はアーサー様と国を守るため
    自分が正しいと思ったことを突き通すだろう

    アーサーは無茶をするから
    何度も肝を冷やす思いをして

    その度に
    自分の無力さを憎む

    圧倒的な力の差を前に

    もしも魔法使いだったら

    そんなことを考えるかもしれない


    俺”らしく”ないって?

    そうだよな
    そうなんだよ

    自分でも驚いているんだ
    こんなこと、お前がはじめてで

    お前は俺と居ると
    ”何時もと違う”から嫌だって言うけど

    それは俺だって同じで

    つまり……
    全部おあいこってことだ
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    ❤❤
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    もがみ

    DONEオーカイwebオンリー開催ありがとうございます!! カインくんお誕生日おめでとう!!
    お誕生日に関係ないお話でごめんね。夏生まれが、8月生まれがとっても似合うと思っています

    以下、注意書き
    ・第2部20章のセリフを一部引用しています
    ・基本、二人が殴りあっています
    ・本編から数年後の世界で、上手く悪意を取り込めなくなったオーエンと混乱するカインのお話です
    何時でも、捨てられる筈だった※注意書き必読でお願いします


    北の魔女は言う。

    私たち北の魔法使いは強く、自由に、生きるためには、無くてはならないものを、持ってはいけない。

    この世で最も孤独な魂。
    それ故に、無敵なのだ。

    ​───────​───────
    ​───────

    「誰だ」
    真夜中に、カインは文字通り飛び起きた。
    眠りの中で感じ取った悪意に引きずりだされ、掛け布団を盾の代わりに構える。寝台の上に小さくしゃがみ、右手には魔道具の剣を握っていた。

    「って……オーエン。どうしたんだ、こんな夜中に?」
    視界が暗順応しはじめると、そこにぼんやりとした白い影が浮かぶ。触れなくても姿が見えることから、それがオーエンだと、カインは直ぐに気づいた。

    今宵の魔法舎は不気味なほど静かだった。
    3073

    recommended works