嘘西日本組の合同訓練を終え、汗でも流すかとシャワー室に向かうと、そこには先客がいた。
「シマカゼも来ていたのか」
「サッパリしてから帰ろうと思って」
シマカゼも来たばかりのようで、まだ服を着ている。脱衣所にはシマカゼ以外誰もいない。わざわざ遠くのロッカーを使うのも感じが悪いだろうから、シマカゼの二つ隣のロッカーに荷物を置く。
「今日の訓練は中々手応えがあったね」
「そうだな。かなり連携が取れるようになってきた」
もう何回も行われた西日本組による合同訓練。最初は中々うまくいかなかったが、回を重ねるごとに僕たちの練度は上がっていた。いつも一緒にいる大宮組に引けを取らないレベルになってきたという自負はある。
そんなことを話しながらシャツを脱ぐ。脱いだものを丁寧に畳んでいると、横から痛いほどの視線を注がれていることに気がついた。
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