未来への涙「ディオン!」
突如空に浮かび現れた謎の蒼く輝く『オリジン』という場。そしてそこへ飛び立つ見慣れた……、愛する竜の姿が遠くからでも見えた。見間違えるはずがない。もう小さなときから傍にいて、何度も見てきた。あれは、最愛の人ディオンの姿だ。
ディオンはオリジンから現れた敵と戦い、殲滅してからオリジンの中へと入っていった。
そしてしばらくして…………バハムートの姿ではないディオン自身が、オリジンから離れ下へ、下へと落ちていくのが見えた。落ちていくその先は――。
「ディオン!!」
自分の出した声が悲鳴の様だった。早く、早くディオンの落ちてしまった場所へ行かなくては!
長い……、長い夜だった。
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