ルームフレグランスの使い方普段と変わらず、オンボロ寮のゲストルームで各々自由に過ごしていると、エースが突然キョロキョロと辺りを見渡しだした。一旦その行動が落ち着くと、今度は眉間に皺を寄せなにかを考え込みだす。
「どしたの?」
「いや……改めて思ったんだけどさ」
すぅっ、とエースは小さく息を吸うと、覚悟を決めた顔で私の目を真っ直ぐ見つめる。
「おまえ、センス無くね?」
「はぁ?」
何だ急に。喧嘩なら買うぞ??
シンプルな悪口に今度は私が眉を顰める。が、エースはその事に気づいてないようで、頭の後ろで手を組むと「だってさ〜」ソファーの背もたれに深く寄っかかり続ける。
「改めてこの部屋見るとさ〜家具に統一感はないじゃん。ユウが好きそうなカワイイ系の机にモダンな椅子合わせてたり、色もモノトーンやパステル、ビビットって……バラバラすぎ。しかもそこの角には物置みたいに色々積まれてるしさ〜」
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