テーブルをはさんだ向かいの椅子に座ってしゃりしゃりと白い氷の粒が落ちていくのをじっと眺めているシャルルが微笑ましくて、実家に帰った時にこれを持って帰ってきた自分をこっそり褒めた。
倉庫の片づけをしていたら出てきた荷物があるから必要なものがあるか見て欲しい。そう言われて先週末は実家に戻っていた。
姉は先に、たまたま休みだった平日に帰ってきて既に荷物を確認済。後は自分が見てしまえば、残ったものはすべて捨ててしまうと言って両親にこの場を任された。
庭には段ボール箱が一つ、二つ、三つ……片手では足りない程に積まれているうえに、その横には化粧箱に入ったままの子供用のおもちゃや古いゲームなどもいくつか。
とりあえず一番手前にあった段ボールを開けてみれば、もう使わないであろう小学校の頃の教科書とノートがぎっしり詰まっている。こんなものまで残っていたのかと、自分の家の収納が足りない理由の一部を理解した気がした。
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