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    yahiro_69

    だらだららくがきおきば @yahiro_69

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    yahiro_69

    DONE魈生誕祭!の鍾魈なのに主に喋っているのは旅人とパイモンです。なんでだろう「鍾離先生、この後帰離原の方まで行くけどついでにいつもの薬届けてこようか?」

    頼んでいた清心の束を受け取って鍾離はひとつ瞬いた。
    旅人たちには時折、荻花洲にある旅館まで使いを頼む時がある。
    かの旅館に住まう少年仙人へ、凡人には作り得ない薬を届けてもらっているのだ。
    そういえば前に頼んだのはいつだったかとカレンダーを見て気がついた。

    「そうだな……少し待ってもらえるか? 一緒に手紙を書いておこうと思ってな」
    「いいけど珍しいね。ちょっとの用なら伝言するけど」

    旅人とパイモンが揃って首を傾げるのが面白くて、ふふと笑みながらカレンダーを指す。

    「いや何、今日はあの子の生誕の日だったということを思い出してな。祝いの言葉でも添えておこうかと」
    「えぇっ魈の誕生日なのか!? うーん、それならオイラたちもプレゼントを持っていくか?」
    「というか鍾離先生が直接持っていくほうが良いんじゃないかなあ。いつも先生のこと気にしてるし」

    今度は揃って別の方向に首を傾げている。
    本当にこの異邦人たちは見ていて飽きないものだと鍾離は機嫌よく筆と便箋を手元に寄せた。

    「いや、あの子はあれでいてお前たちのこ 1783

    yahiro_69

    DONE朝チュンチュンぴーちくぱーちくぴよよよよの鍾タル
    急に始まって急に終わるけどごはんたべるのがメインです 粥っていうか雑炊
    忙しなくピィピィとさえずる鳥の声に、『公子』タルタリヤは眉を寄せながらゆっくりと目を開いた。
    まだ少しぼんやりとした頭で辺りを見回せばそこは見慣れた自室ではなく。
    落ち着いた品のある調度品たちやふわりと優しく香る霓裳花の香に、ここが鍾離の部屋だということを思い出した。

    「(そういえば昨晩は先生の部屋でしようって言ったんだっけ)」

    承諾はされたものの、やや困ったような笑みを浮かべていたのを思い出した。
    日が昇ってからというもの鍾離の飼っている鳥が鳴き続けているが、愛らしいさえずりもここまで続くともはや騒音でしかない。
    だから普段外に宿を取るか『公子』に充てられた部屋でしか夜を過ごさなかったのかと今になってようやく理解をした。
    いやそういうことは先に言ってよ先生。

    「起きたか公子殿、ちょうど朝餉の粥ができたところだ」

    深く溜息をついたタルタリヤが声の方へ視線を上げると、にこやかに土鍋を持って歩いてくる鍾離と目があった。
    甘い香に混じって食欲をそそる卵粥の温かなまろい香りが漂ってくる。
    少々時間感覚がおかしく凝り性のあり舌も肥えたこの元魔神のことだから、きっとかなり手の込んだものなの 2403

    yahiro_69

    DONE銀博 というか銀→(←)博
    銀灰がドクターと添い寝する話
    当主様の追い込み漁ともいう
    暖かいベッド、見慣れた天井、柔らかく落とされた照明。
    視線を横にずらせば、見目麗しいフェリーンの青年が頭を撫でながら耳触りの良い声でどこかの民謡などを口ずさんでいる。
    …………一体何がどうしてこうなってしまったんだっけ?
    ドクターは状況の咀嚼に苦しみながら、ただただ脳裏に宇宙を広げるしかなかった。



    時刻は数時間前に遡る。
    いつものように執務室で書類を片付けていたドクターは、ノックの音に顔を上げた。

    「どうぞー……ってシルバーアッシュ? どうかした? 君も交えての作戦会議は明日のはずだけど」

    穏やかな笑みを浮かべて入ってきたのはカランド貿易のCEO、シルバーアッシュ。
    真銀斬をはじめとした戦闘技術もさることながら、戦術立案:卓越は伊達ではなく。
    ドクターほどではないにせよ、その目や思考は実に頼りになると度々作戦における助言を頼んでいた。
    この人軍人じゃなくていち貿易会社の社長なんだよね?とこっそりアーミヤに問い正したところ、至極真面目な顔で頷かれたのをよく覚えている。

    「いや何、今日は私が盟友の秘書を担当することになってな。仕事の手伝いに来たというわけだ」

    ぴたりとドクター 4309