このまま、この先もメールの通知音だ。ピロンと聞こえた携帯はわたしの携帯じゃない。静かな部屋の中で、持ち主は今風呂へ行ったばかり。見るつもりはなかった。視界に"入って"しまった。画面に表示されたその名。知ってる人だけどある意味わたしには脅威なる人。綺麗で美人で、わたしとは比べ物にならない人だ。幼馴染みだから繋がりがあるのは仕方ないと思う。思うけれど…
「…未夢!おい!」
「え、な、何よってぎゃーなんて格好なのよバカー!タオルだけ巻いて来るなんて変態じゃない!」
人がモヤモヤしてる時バスタオルだけ巻いて来た。全く信じられない。本当にデリカシーのない人だ。
「バカ言うな置きそびれてたんだよ!悪いけどそこの一式取って」
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