Recent Search
    Create an account to secretly follow the author.
    Sign Up, Sign In

    ちぃ

    rica_km

    PROGRESSDD煉獄の一目惚れからはじまる宇煉の1〜2章目です。
    (某所でメスお兄さん攻めとか言ってたやつです……、が、多分、きれいでセクシーで優しいけどえちぃことは煉獄くんが期待するほどがつがつしないお兄さんだと思います……?)

    【続き03】https://poipiku.com/5529112/8887252.html
    やさしい夜の雨(仮題)◆01〜02◆01
     一目惚れというものが本当にあるのだと思い知った時の衝撃。
     それは煉獄にとって忘れ難い、永遠のような一瞬だった。

     出会ったのは雨の日で、場所は交番だ。
     煉獄は財布を落としてしまったことに気付いて、駅や駅ビルに忘れ物の届出はないかの問い合わせをあちこちにしていた。そこでかなりの時間を要した後に、警察に届いているかもしれないと気付いて駆け込んだのが駅近くの交番だ。
     雨で濡れそぼった煉獄が駆け込んできたので、二人の警官と一人の先客は少し驚いた様子で入口を振り向く。警官の一人が煉獄に対応して空いていた椅子を勧めた。煉獄は弾む呼吸を抑え込みながらそこへ座る。
     もう一人の警官は先に来ていた大柄な男の前に立っていて、その人は手元へ視線を戻すと何かの書類へ記入を続けていた。少し長めの銀髪の人という印象があるだけで、周囲を見渡す余裕のない煉獄はほとんど顔を見ていない。
    17152