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    ばかす

    すなの

    DONEアイスフレーバーワードパレット
    12.バナナ
    ひとがら/そばかす/脆弱性 でした🍌
    人間AUリーマンパロです👓👔
    スイートスポット 情報システム部と総務部なんて一番縁遠そう部署がどういうわけか同じフロアで隣り合っているのは、結局どうしてなんだっけ。
    クロウリーに聞くと「実働とそれ以外みたいに雑に分けてんだろ、どうせ」とか言うけれど、あの日のことを思い出す限り二人にとってこのオフィスの不思議な配置は幸運と言う他なかった。
    土曜の昼下がりだった。産休中のアンナが人事書類を提出しにくるというので、アジラフェルはガランとした休日のオフィスで彼女らを待っていた。それ自体は前々から予定していたことだったし、こちらにもあちらの用意した書類にも不備はなかったから手続きは無事済んで、復職時期の相談もできた。誤算だったのは、どこから情報が漏れたのか、生まれたてのかわいいアンナの赤ん坊を一目見ようとやれ彼女の所属する営業部のだれそれや、同期のなにがしがわらわらとオフィスを覗きに来て、アンナはアンナで「これ皆さんでどうぞ」なんて言ってえらいタイミングでお菓子の箱を出してきたことだ。チョコとバナナのふんわり甘い匂いのするマフィン。個包装だから持ち帰れはするが、まあみんなこの場でいただく流れだろう。そういうタイミングだ。カップが足りない!
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    さばを

    DOODLE弟かわいい!って信じ込む兄と下心の弟の裏腹感が書きたくて暇つぶしに書いていたやつ 兄が弟バカすぎるし、弟がかわいすぎるな と思った。
    泥酔「にいさん、すき。」
    幼い顔で、顔を綻ばせて笑う。初めてラウダと出会ってから、もう十年以上は経つが、ラウダの笑顔は、あの時のままなように見えた。あの時からずっと、俺の弟は、世界で一番かわいい。俺たちはもう、二十一才になるけれど、ラウダがかわいい弟なのは変わらないし、好きだと言われたら、照れくささよりも愛おしさが勝ってしまう。でも、こんなふうに笑ったり、素直に俺への好意を伝えてくれたりするのは、今日が久しぶりだった。学生時代のラウダは、俺に対して尊敬してくれていたのは分かるが、小さな頃よりも素直な言葉をぶつけてくれることは少なかった。それも年頃の男だし、仕方のないことだが、やはり少し寂しかったのだ。俺自身も、ラウダに対して、甘えたり、可愛がったりを率先するのは、思春期もあって恥ずかしかった。お互いそう言う態度だったのだから、俺たちが昔のように、近い距離で触れ合うのは難しかったし、諦めてもいたのだ。だけど、今日のラウダはどうだろう。初めてのお酒を飲んだら、すぐに酔っ払ってしまった。その上、俺の肩に頭を乗せて、控えめに俺の手を握りながら、可愛く微笑んでいる。お酒を飲んで、酔っ払った時が本性だという話を間に受けるとするならば、こんなに嬉しいことはないだろう。まだ、俺のことをこんなふうに好きだと思ってくれている弟が、かわいくないわけがない。ただ、酔っ払っているという状況は、あまり良くはない。一杯でこの調子なのだから、かなり酒に弱いし、体調にも響いてしまうだろう。こんな風に、喜んでばかりでは、兄失格である。
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