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    らいち

    Na0

    PROGRESS私的な記念日なので、書きかけあげておきます。
    たぶんキスの日の前くらいから書いては放置を繰り返している作品です。

    ハテノ村の恋人リンゼル。
    私は、リンクを回生ベースに近衛の記憶が『のってる』イメージの設定で書いてます。
    恋人になるとややフラット気味。
    この後、いちゃこらいちゃこらさせたい。今もいちゃこらしてるけど。
    喋々喃々 二人がハテノで暮らし始めて初めての夏を迎えようとしていた。
    宵の口。窓からは爽やかな夜の風が、夏草の香りと虫の鳴き声を運んでくる。
    それはこのハテノで短く、貴重な過ごしやすい季節の訪れを告げていた。
     しかし、この家に住む恋人達は、そのどちらにも気づかないようだ。
    睦まじくささやき合い、時折どちらかの笑い声があがる。
     今夜はちょっとしたお祝いだった。
    家の改築が終わり、新しい家具を入れたのだ。
    平和な世には不要と無骨なスタンドを減らし、一階奥にスペースを作った。
    柱や床には蜜蝋とハーブを塗り、爽やかな香りのするそこに、二人で腰掛けるのに十分な大きさのソファーと小さなテーブルを置いた。濃紺のソファーは、この村の顔見知りの棟梁に苦心してもらった。ソファーという物を知らない者に、図を描き、丁寧に何を求めているのか説明をして、素人の彼等が知り得る技術を伝えた。
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    Futaba053Kara

    DOODLE5/30無配
    ノーマルカラ一
    雨の中🏩に行ったからいちの話です
    どろんこしんでれら

    「あーさいあく、きもちわるいんだけど」
    一歩ごとにぐちゅぐちゅと嫌な音を立てるサンダルを脱ぎ捨てて、目の前にあるベッドにどさりと腰掛けた。あとから入ってきたカラ松は肩が少し濡れた程度でそこまで被害は無いみたいだ。びしょびしょに濡れた一本のビニール傘を簡単に止めてドアの前に置く仕草をなんとなくぼーっと見つめる。
    「雨なのにサンダルで出てきたらそりゃそうなるだろ」
    「だって、スニーカーよりましでしょ、濡れたら乾かないじゃん」
    「まぁ、それはそうだけど…」
    水溜りを何度か踏んだおれの足は随分泥だらけで、そりゃあもう酷いありさまだった。うわきったねぇ、って思いながらぶらぶらさせていると、おれの足に目線を向けたカラ松がうわぁ…とドン引きしたような声を上げる。
    「…いいねその顔、ちょっと興奮する」
    「えぇ…」
    「嗅ぐ?」
    「嗅ぐわけない…」
    おれの足を見るなり風呂場の方へ消えていったカラ松にタオルでも取ってきてくれんのかなと思って待っていたら、戻ってきた片手にあったのはまさかの、
    「…トイレットペーパーはひどくない?」
    「だってタオル使ったら洗濯する人に申し訳ないだろ」
    「こ 2121

    amei_ns

    DOODLEライチを二人で食べる雷飛 呂布を歓迎する酒の席。出された果物のカゴの中に、数個の赤い身が入っていた。呂布はぱち、と瞬きをしてその赤い身を手にとった。
    「これは茘枝か」
    「ああ、そうだ。お前の国のものなのだろう? 取り寄せてみた」
     茘枝とは果樹のことだ。その果実はライチと呼ばれるくだものになる。呂布が赤い身を手に取り、剥くと、白く濁った半透明の果肉が姿を現した。無造作にかじりつくと果汁が滴り落ちそうになる。それが落ちないようじゅ、と吸い上げながら、かじりとった果肉を咀嚼する。つるりとした食感。甘く、すっきりとした味わい。その味を懐かしみながら種を避けてつる、と果肉を啜る。ひとつ食べたらまたひとつ、と手が伸びる。
     トールは呂布がライチを食べるのをじっと見ていた。器用に食べるものだ、と思った。トールにとって馴染みのない実を結構な速度で食べ進める呂布がなんだかかわいらしく思えて、見入ってしまった。
     呂布がハッとしたときには赤い実はひとつになっていた。
    「全部食べていいのだぞ」
     トールは言ったが呂布は渋い顔をした。
    「そういうわけにもいかん。お前も食え」
     そう言って最後のひとつとなったそれを差し出されたトール 1227