Recent Search
    You can send more Emoji when you create an account.
    Sign Up, Sign In

    アタリ

    Namako_Sitera

    DOODLEタイトルのまま。全極、および富授の内容を含みます。あと少々傷に関する表現も。
    三授編のあと、全授のまえ。そのあたりで二人で温泉に行く話。特に何でもない相棒関係の二人の話。

    のんびりしたいね、しよう! な話。全授が来るなんて思ってもない、このままゆるやかに日常に生きていくつもりだった二人もいたんだろうなって。
    バルジェロとヨルン、温泉に行く。「相棒、温泉旅行に興味はないか」
     
     持たざる者の襲撃からほどほどの時間が経ち、ようやっとヴァローレが落ち着きを見せたころ。西方遠征から戻ったヨルンが久方ぶりにヴァローレに立ち寄ると、バルジェロから少々珍しい旅の誘いを受けることになった。
     
    「温泉?」
    「回復効果のある風呂みたいなものだそうだ」
    「唐突だな」
    「シャナから勧められてな」

     曰く、大抵の傷に効くのだという。傷は塞がっても痛む場合があるがそれを治療したり、緩和する効果があるらしい。
     傷、と聞いて思いつくのは持たざる者との戦いで昏睡状態陥るほどの大怪我をしたバルジェロの姿だ。シャナからの入れ知恵ということは、恐らくその傷をシャナに見られたのだろう。それからどんな会話を繰り広げたかはヨルンであっても想像するに容易い。
    6790

    Nel

    PROGRESS前にサークルにちょろっと冒頭だけ投げた【落暉街の花魄】(大学生一護とルキアが空環の街に行く話)とは別のパターン。
    私が折ってしまったフラグを強制的に元に戻して欲しくて書こうと思った話。空環市散策して千年マートとか行って欲しいな、って。
    BGMは『空環神社』『空環ノ地圖』『道行きは迷い道』『ヨウサリカ』『不在ノ駅舎』あたりで。
    捻れの街にて(仮)「なー、一護ォ~~【空環駅】って知ってるか~?」

     早い者は受験も終わった高校三年の三学期。自由登校になったとある冬の日のことである。
     久々にいつもの面子が揃っていたからか、啓吾はふとそんな話を振った。

    「空環駅? なんだそりゃ……この辺じゃ聞かない地名だな」

     県内か? と首を傾げながら観光地か何かだろうか、と思考を巡らせるも、やっぱりそんな地名に聞き覚えはなかった。
     すると、啓吾はやっぱ一護でも知らないか~と少しだけ残念そうな声音で云い──

    「空環駅ってのはネット怪談とか都市伝説っぽいヤツ! 少し前に流行った【きさらぎ駅】みたいな!」

     と人差し指を立てて見せた。

    「怪談?」
    「そそそ。黄昏時に空座駅から下り方面の電車に乗って暫くすると、たまに迷い込んじまうことがあるんだと! なんでも、嵯峨野っていうススキ野原に出たら、急に『次は~空環駅~空環駅~』ってアナウンスが流れて停まることがある……とかなんとか?」
    740