Recent Search
    Create an account to secretly follow the author.
    Sign Up, Sign In

    アルカ

    小嶋0260

    DONE恋人になったある日、パーティーの為にカーヴェが白スーツを着てるのを目撃したアルハイゼンが、内心見とれてたからつい手が出ちゃった話。
    とくに左右を意識してないけど、便宜上アルカヴェで。

    スーツ描き下ろしありがとうございます。
    陽の色に染まる白 今日も定時帰宅をキメて自宅の扉を開けると、

    「あ。アルハイゼン、おかえり」

     リビングの陽射しを背に受ける黒シャツ姿のカーヴェが立っていた。そこまで強くない逆光の下、袖にカフスを留めているようでキラッと光って主張している。

    「ただいま。出掛けるのか?」
    「あぁ。スポンサー様主催のパーティーなんだが、国外の来賓が多いようだから顧客探しに行こうと思ってね。――帰りは遅くなるだろうから先に寝ていてくれ。夕飯はきちんと食べるんだぞ」
    「俺が寝ていたら君は家へ入れないと思うがそれはいいのか?」
    「ちゃんと鍵は持っていくさ! あれは、どこかの誰かが僕の鍵を持っていたせいなんだからな」

     いつもの風スライムのようにふくれっ面になりつつ、慣れた手つきでネクタイを結び、ベスト、ジャケットと順に着ていく。普段は見慣れない姿だが、当人はこういう公の場に何回も出ているからか、支度は慣れたものだ。
    1601

    nasukoDayo

    DONEアルカヴェ/モブ→カヴェ描写を微量に含みます。
    前の小説と続きの軸ですが区切ります。
    ★アルカヴェワンドロワンライのお題お借りしました。

    ③【花束】依頼人にまさかの求愛をされて愚痴るカーヴェとそれを聞いているだけのアルハイゼン
    ④【機嫌】自分の小さな作品を部屋に飾っているのを見つけてご機嫌なカーヴェとカーヴェがいることにご機嫌なアルハイゼン
    傍にいる人② 依頼人の新居が無事に完成した――それはいい。とてもいいことだ。むしろ物分かりのいい依頼人で、修正はたった一回で済んだくらいだ。そこまでは素晴らしかったんだ。
     だから僕も、新居に飾る花を選んでほしいなんていう専門外の依頼も請け負ったんだ。インテリアとして飾るなら造花を勧めたが、どうしても生花で、それも束でほしいんだと。
     僕は真心を込めて選んださ。僕の作品たる住居が家になるお祝いだぞ? 当然だろ。しかし難しかった。室内の装飾に合う色で、もちろん香りもよくなくちゃならないし、少しでも長持ちする、できれば手のかからない花の方がいい。あんまり希少なものもダメだ。わかってないな、特別すぎるのも問題なんだ。枯れてしまっても、また次が飾れる方が嬉しいだろ!
    5802