Recent Search
    Sign in to register your favorite tags
    Sign Up, Sign In

    エジ

    ao_nene

    DONEa little time with you/シエジタ
    朝チュン…っぽいもの
     寝返りを打つと、冷たい空気が肌を撫でた。
     ジータは意図せず、瞳を薄く開ける。
     部屋はまだ夜の様子を漂わせていたが、目に滲んできた色は闇そのものではなく。
     まだその彩度は低かったが、ほんのりと明るみを帯びていた。
     もう間もなく、夜が明けるのかもしれない。
     そう思いながらも、ジータは意識にまだこびりつく眠気に勝てず、上掛け用のシーツをを軽くひっぱり、そのままもう一度目を閉じた。

     が、その時――。

    「ん……」
     まるで彼女を引き留めるように、掠れた吐息が漏れた。
     おかげでジータは、今度ははっきりとその目を開けてしまう。
    (あ、そっか……)
     眼前にシエテの顔を確認し、そうだったとジータは思い出した。
     不思議なことに、気づくとその体温が、途端に甘味を帯びてくる。
     終わった後、二人ともそのまま眠りに落ちてしまったため、衣服をつけていない。
     肌から直接感じる熱は、しっとりと心地良い。
     その誘惑に抗えず、ジータが彼の胸の辺りに頬を摺り寄せると、シエテの腕が緩く彼女を拘束した。

    「ん~、今、何時?」
     シエテが、ひどく気の抜けた声で訊ねる。
     起こしてしまったのを少し悪く 1809

    ao_nene

    DONE晴れた日に/シエテ、ジータ、ナルメア(シエジタ前提ですがCP要素は少なめ) 空は晴天。
     風は清風。
     上々の機嫌で、シエテは草原を往く。
    「ああ、いたいた」
     先に艇を訪ねると、ジータは暇つぶしに鍛錬に行くと言って出たと、面倒見の良いことで評判の操舵士ラカムが教えてくれた。
     彼の言った通り、艇からさほど離れていない所にいたので、すぐに見つけることができた。
     人影が二つ見えたが、それもラカムの情報通りだ。

    「団長ちゃーん!」
     はっきりとその姿を視認できる距離まで近づいて、シエテはいつものように彼女を呼ぶ。
     その声に反応して、ジータがこちらを見た。
     また、隣に一緒にいた薄紫の髪の女性も同じように反応した。
    「やぁ、ちょっと久しぶりになっちゃったね。はいこれ、おみやげ。団長ちゃんの好きな、アレだよ」
     ジータの所まで辿り着いたシエテは、そう言って小さな紙袋を彼女に差し出した。
    「え! ほんとですか!? ありがとうシエテさん!」
     珍しくジータはシエテに素直に礼を言い、花のように愛らしい笑顔を浮かべて紙袋を受け取る。
    「いやーなになに、お礼なんてぜんぜん気にしなくていいからね。俺は団長ちゃんの、その笑顔が見られただけで満足だからさ」
     うんうん、と一人 5777