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    オレンジ

    すぺ2

    MOURNINGオレンジの日(4/14)に書いたものです【オレンジの日】

    最近、お店によく来てくれるお客さんが、なんかやたらと日本語で話しかけてくる。
    「サトリ、今日、オレンジのチョコ、ある?」
    「あるヨー」
    ひょろりとしたスタイルに醤油顔。どう見てもアジアンな彼は、どうやらコリアンらしい。言われてみれば、最近流行りのKーPOPアイドルに入っていそうな顔立ちのような気もしないでもない。
    彼曰く、大和なでしこな日本人女子を落とすために日本語を練習していたらしい。初めてうちの店に来た彼は「サトリってほんとに日本人?」と怪訝そうな顔をされたのをよく覚えている。赤い髪と日本人らしからぬ顔立ちが不思議なんだろうと勝手に解釈した。フランスに来て何度もされた反応なので俺自身はもう慣れっこだ。
    「そーだ。サトリ、オレンジデーって知ってる?」
    「なにそれ?」
    「あれ~? 日本人になら伝わるって聞いたけど?」
    彼の「日本人なら」情報は大体が例の大和なでしこからの情報だが、大抵が俺は知らなかったり当てはまらなかったりするらしい。にしても、オレンジデーなんて知らない。
    店内をちらっと見回す。雨の日は総じて暇だ。
    「ねぇ、もし時間あるならさ」
    オレンジデーって何? 3903

    r__iy1105

    PROGRESS6/19の五悠Webオンリー「空にオレンジ」で発行予定の原稿進捗
    冒頭
    しょた同士の五悠エロが書きたいとか言うそんな欲望から当主と稚児パロ
    〈五条視点〉
    生まれた時から、僕の生きる道は決められていた。
    その道を外れる事も他の道を探す事も足掻く事すら、僕には許されはしなかった。
    まるで虫籠に入れられた蝶の様だと思いながら、唯一外へと繋がっている庭へと出る。
    春だからだろうか、庭に咲く花を目当てに蝶が入り込んでいた。
    捕まえる気は無かったけど、今の僕の様だと思って視線で追いながら手を伸ばす。
    ひらりと飛び回る蝶が羽を休める場所として僕の手を選んだ瞬間、性懲りも無く本家筋の人間が部屋の襖を開ける音が耳に届く。
    また僕へのおべっかかと目を細めて、折角止まり掛けていた蝶から手を離して振り返った。
    そこには頭を下げたままの人間が目障りで、縁側に座って下駄を脱ぎながら声を掛けえる。
    「何かあるなら早く言って。僕、暇じゃないんだよね」
    「悟様、新しいお世話係の者をお連れ致しました」
    「またぁ?あのさ、僕の世話係なんて要らないって言わなかった?」
    世話係が居なくても、他の女中や使用人で事足りていた。
    大体送られてくる世話係が僕に対して、畏怖の念や取り入ろうとする人間が多すぎて疲弊しているのもある。
    特に女を送って来られた場合は、問答無用で即 1052